就活や転職を経験したことがある方なら、一度は考えたことがあると思います。「給与で選ぶか、やりがいで選ぶか」と。
特に若い世代ほど、給与だけでなく仕事の充実度や成長できる環境、職場の人間関係を真剣に考えて選んでいる。数字だけでは測れないものを、ちゃんと判断軸に入れている。日本人は勤勉で、仕事に対するやりがいを大切にする人が多いと、この仕事をしながらずっと感じてきました。
でも不思議なことに、同じ人が家を探すとき、坪単価や資産価値、将来の値上がりという「数字」の話ばかりになることがあります。仕事はやりがいで選ぶのに、家は損得で選ぼうとする。
損得を気にする気持ちはもちろんわかります。今、大都市圏の一部エリアが大きく値上がりしていて、SNSや投資情報でそれを目にする機会が増えた。売ったときに損したくないという感覚は、合理的で正直な気持ちです。
ただ、もう一つ大事なことがあると思っています。
それは住む楽しさのことです。
住む楽しさを、もっと真剣に考えてほしい
家を買うということは、自分の人生をどこで、どう過ごすかを決めることだと思っています。資産の話も大事ですが、それはその後の話。
まず「どんな毎日を過ごしたいか」という問いが先にあるべきだと、私はずっと思ってきました。
ただ、今その問いが見えにくくなっています。
価格が大きく値上がりする中で、家を買うという行為がいつの間にか「値上がりへの期待」と「値下がりへの不安」の間で判断されるようになっています。価格が高いから無理して背伸びする。背伸びして買ったことで、本当に自分に合った物件かどうかより、損しないか、いくら儲かりそうかが気になる。その結果、室内の動線が少し悪くても、街の雰囲気がなんか違っても、予算が合っているからと妥協してしまう。
住んでから「あれ、なんか違う」と感じる原因の多くは、ここにあると思っています。焦りと不安の中で、住む楽しさという見えない価値が見えなくなってしまう。
そこを埋めるのが、私たちの仕事かもしれないと思っています。
家は毎日使う場所です。なのに物件を選ぶとき、間取りの広さや価格ばかりが話題になって、「そこで暮らすのが楽しいかどうか」という問いが後回しになることが多い。私がお客様と話すとき、必ず一緒に考えたいことが3つあります。
一つ目は、室内の動線です。家の中の移動がスムーズかどうか。料理しながら子どもに声をかけられるか、洗濯から収納までの流れが楽か、帰宅してから寝るまでの動きが自然かどうか。動線が合っていない家は、毎日小さなストレスが積み重なります。逆に動線がいい家は、暮らすほどに気持ちよくなっていく。
二つ目は、空間のデザインです。リノベーションの話だけではありません。家具の配置、照明の選び方、インテリアのトーン。自分の好きな空間に整えていけるかどうか。賃貸と決定的に違うのは、買った家は自分の色に染められるということです。壁の色を変えても、照明をこだわっても、それが自分の資産になっていく。住みながら、自分らしい空間を育てていける。
三つ目は、周辺環境とコミュニティです。どんなに室内が素晴らしくても、外に出たくない街では暮らしの豊かさは半減します。近くに好きな店があるか、歩きたくなる道があるか、顔見知りになれる人がいるか。コミュニティが生きている街は、住んでいるだけで自分の暮らしが豊かになっていく。
この3つは、物件の価格には出てきません。でも毎日の暮らしの質には、確実に出てきます。
住み心地がいい物件は、売るときも強い
ここで損得の話に戻ります。
売るときに価値を保つ物件の条件を並べると、管理体制が良い、修繕積立金がしっかり積まれている、耐震性がある、エリアとしての魅力がある、コミュニティが生きている。これはそのまま「住んでいて気持ちいい物件の条件」と一致します。
住み心地がいい物件は、売るときも強い。資産性と暮らしの充実度は、対立しているのではなく同じものを別の角度から見ているだけです。損得を気にするなら、なおさら住む楽しさのある物件を選ぶべきだということになります。
都心には地方出身の方も多く、親の介護やUターンでゆくゆくは実家に戻る可能性を持ちながら暮らしている方も少なくありません。欧米のようにライフステージに合わせて何度も住み替えていく文化も、日本でじわじわと広がっています。そういう方にとっても、住み心地がいい物件を選ぶことが、結果的に売るときの強さにつながっています。
AIには聞けない問い
「どんな暮らしがしたいですか」
AIは相場を教えてくれます。物件を比較してくれます。おススメの会社を紹介してくれることもある。でもこの問いには、答えてくれません。
室内の動線はどうあってほしいか。どんな空間に囲まれて暮らしたいか。どんな街で、どんなコミュニティの中にいたいか。こういうことは、話しながら一緒に整理していくしかない。本人も言葉にできていないことが、対話の中でだんだん見えてくる。
私たちはその問いを、一緒に考える不動産会社でありたいと思っています。AIが進化する時代だからこそ、この部分は人間にしかできないし、人間がやるべきことだと思っています。
だからこそ、現実的な条件もちゃんと一緒に見ていきます。
総合点で見ると、江東区・墨田区は今の時代に合っている
職場へのアクセス、子どもの学校、日々の生活利便性は外せない。充実度で選びたいけど、現実的な条件も大事です。だから私は「総合点」という考え方を大事にしています。
都心へのアクセスは申し分ありません。大手町・銀座・新宿・渋谷へ30分前後で出られる。週数回の出勤でも、毎日通う方でも負担が少ない。テレワーク中心の方にとってはそもそも関係のない話ですし(笑)
価格帯は都心と比べればまだ現実的です。同じ広さで港区や中央区と比較したとき、ここで買える選択肢がある。
そして街に体温があります。深川・清澄白河・門前仲町・木場・東陽町・住吉(江東区)、錦糸町・押上・両国・向島(墨田区)。エリアごとに顔が違いますが、どこにも江戸から続く下町の文化と新しいコミュニティが共存しています。子育て環境も整っており、公園・学校・医療機関も充実している。
さらに、豊住線(有楽町線延伸)などのインフラ整備も進んでいます。利便性・価格・住み心地・将来性。この総合点で見たとき、今の時代に合っているエリアだと私は思っています。
このエリアで物件を選ぶとき、本当に見るべきこと
都心に近く人気も高い。このエリアの資産性はそもそも備わっていると私は思っています。だからこそ、個々の物件を選ぶときに本当に確認すべきことが見えてきます。
管理体制はどうか。修繕積立金は適切に積まれているか。耐震性は基準を満たしているか。築古物件はとくに、ここを疎かにすると後悔することになります。
エリアの魅力と物件の質は、別の話です。
そして暮らしの充実度は、人それぞれ。錦糸町の活気が好きな人もいれば、清澄白河の静けさが合う人もいる。木場の落ち着きが好きな人も、門前仲町の下町感が心地いい人もいる。どれが正解ということはありません。
自分のライフスタイルに合う街かどうか、それだけです。
「どんな暮らしがしたいか、まだ言葉にできていない」そういう段階でも、話しながら一緒に整理していくのが私たちの仕事です。
合う人が住めばいい。選択肢はたくさんある
誤解してほしくないのですが、江東区・墨田区が全員に合うとは思っていません。ライフスタイルも、仕事のスタイルも、大切にしたいことも、人によって違います。選択肢はたくさんあっていい。
ただ、「このエリアが気になっている」「深川や清澄白河の雰囲気が好き」「錦糸町や押上エリアを候補に入れている」という方には、総合点として今の時代に合っているエリアだと自信を持ってお伝えできます。
損得を気にするなら、なおさら住む楽しさのある物件を選んでほしい。室内の動線、空間のデザイン、周辺のコミュニティ。この3つを大切にした物件は、住んでいても楽しいし、売るときも強い。
仕事はやりがいで選ぶように、家も住む楽しさで選んでいい。私たちはその選び方を、一緒に考えます。
よくあるご質問
Q. 将来的に住み替えや売却を考えていますが、江東区・墨田区の物件は売れやすいですか?
都心に近く交通利便性が高い江東区・墨田区エリアは、中古流通市場でも需要の安定したエリアです。ただし売れやすさはエリアだけでなく物件の質によって大きく変わります。管理体制が良く、修繕積立金がしっかり積まれ、耐震性を満たしている物件は売却時も価格を保ちやすい。住み心地がいい物件は売るときも強い。その視点で選ぶことをお勧めしています。
Q. リノベーションで自分らしい空間を作りたいのですが、相談できますか?
もちろんです。室内の動線、空間デザイン、照明・家具・インテリアのトーンまで含めて、「住む楽しさ」を一緒に考えながら物件選びとリノベーション提案を行っています。中古物件の購入とリノベーションをセットで考えることで、自分らしい空間を自分の資産として育てることができます。
Q. 深川・清澄白河・錦糸町など、エリアによって住み心地はどう違いますか?
深川・清澄白河・門前仲町エリアは、江戸から続く下町の文化とおしゃれなカフェ・ギャラリーが共存する独特の雰囲気があります。木場・東陽町・住吉は落ち着いたファミリー層に人気のエリア。錦糸町・押上・両国は商業施設が充実しており利便性が高く、スカイツリーを中心に街の活気があります。暮らしの充実度は人それぞれで、自分のライフスタイルに合う街かどうか、それだけです。
Q. 資産価値と住み心地、どちらを優先すべきですか?
どちらかを選ぶものではありません。管理体制が良く住み心地のいい物件は、売るときも価格を保ちやすい。資産性と暮らしの充実度は対立しているのではなく、同じものを別の角度から見ているだけです。室内動線・空間デザイン・周辺環境とコミュニティ。この3つを大切にした物件選びが、住んでいても楽しく、売るときも強い選択になります。
Q. どんな暮らしがしたいかまだわかりません。相談できますか?
それが一番多いご相談です。「なんとなくこのエリアが気になる」「こういう空間で暮らしたいイメージはあるけど言葉にできない」という段階でも、話しながら一緒に整理していきます。どんな暮らしがしたいか、何を大切にしたいかを引き出すところから始めるのが、私たちの仕事です。LINEからお気軽にどうぞ。
住む楽しさを、一緒に考えましょう。
どんな暮らしがしたいか、話しながら整理していきます。
江東区・墨田区エリアでの住まい探し、どんな段階でも大丈夫です。
深川くらし(リフォーム不動産深川studio)へのご相談はLINEが一番スムーズです
この記事を書いた人
柴田 光治 株式会社トラストリー 代表取締役
サラリーマン時代に富岡八幡宮の例大祭と出会い、深川という街に惚れ込んだことが、ここでの仕事のはじまりです。「戦略ではなく、ただこの街が好きだから」を原点に、2019年より地域密着型のウェブメディア「深川くらし」を運営。不動産・建築業界での経験は40年以上に及びます。宅地建物取引士。日本不動産エージェント協会会員。



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