物件探しを始めてみたものの、どのように探していけばいいのかわからない。。
どのくらいの価格の物件を選んだらいいのだろう。。
住宅購入は人生最大の買い物ですよね。
高額な買い物だけに、誰しもが「絶対に失敗したくない!」と考える大イベント。
しかしながら、ほとんどの方が住宅購入の初心者です。
ではどんな点に注意をして進めていけばよいのでしょう。
ここでは住宅購入の注意点と進め方のヒントをご紹介していきます。
目次
ステップⅠ. まずは現状の振り返りをしてみましょう。
物件探しをするときには、誰しもがその「きっかけ」があるはずです。
「今の住まいが手狭になった」「もっと勤務先に近いところに住みたい」「家賃の支払いがもったいない」など。。
理由は人それぞれですが、現状に満足をしていないことがほとんどだと思います。
現状を振り返ってみることが、今後の住宅探しのヒントになると思います。
今の住まいの好きなところや嫌いなところを、思いつく限り書き出してみましょう!
ステップⅡ. 理想の暮らしのイメージを思い描いてみよう。
ステップⅠ.で書き出した内容を見ると、まとまりがなかったりするかもしれませんが、ステップⅡ.で行う、理想の暮らしのイメージ作りのヒントになると思います。
ここではまず、普段の日常を振り返ることから始めます。
日々の暮らしの中で、大切にしていることは何か。
休日の過ごし方や、今後も続けていきたい趣味は何か。
もちろんご家族であれば、一緒に暮らす方の意見も重要ですよね!
住宅購入を通じて、実現させたい暮らしをぜひ想像してみてください。
まずは理想と現実の問題は抜きにして、思い描いてみましょう。
そしてその理想に優先順位をつけてみてください。
理想ばかりが強すぎて、思うような物件が見つからないときには、その優先順位が大事な要素になっていきます。
ステップⅢ. 物件探しの前に、信頼できるパートナー選びを
ここで大事になってくるのが、住まい探しのパートナー選び。
自分たちの理想をしっかりヒアリングして、時には現実的なアドバイスをしてくれる存在が大事です。
いきなり物件探しを行うことは、非効率でお勧めできません。
ここで一般的にやりがちな住まい探しの例を挙げてみましょう。
① ポータルサイトなどで気なる物件の掲載会社へ問い合わせをする。
② いくつもの不動産会社を通じて、物件の見学を繰り返す。
(見るのも勉強だと自画自賛する)
③ ひたすら物件の説明や「買った方が良い」との営業トーク、値引きなどのお得な情報に心を揺れ動かされる。
④ 時間と労力だけが消費され、頭の中の冷静な判断が出来なくなる。
⑤ 良い物件が見つかったが、いざとなると月々の返済が不安になる。
等々
なんてことのないようにしたいものです。
ここの手順を間違うと、時間だけが消費され、本来思い描いていた理想の住まいにはなかなか近づけません。
そこで、頼りになる住宅のプロに相談することから始めましょう。
ここで重要なのは、やはり会社選びから。
物件や手数料の安さでアピールしてくるだけの会社は、それなりの理由があるケースが考えられるので注意が必要です。
まずは住宅購入の相談会などを行っている会社に相談してみましょう。
担当者と相対して相談しているうちに、その会社の特徴や担当者の属性が伝わってくるはずです。
ポイントは
① 住宅や不動産の知識が豊富かどうか。
② 購入者と同じ目線に立って話をしてくれているか。
③ メリットだけでなくデメリットも伝えてくれているか。
④ 他の担当者や会社の雰囲気は良いか。
⑤ その後のレスポンスはスピーディーか。
これらを参考に、まずは物件探しよりも信頼できるパートナー(会社&担当者)探しから始めてみましょう。
ステップⅣ. 疑問点や不安に思うことを解消するために
何度も言うようですが、日本において住宅購入は人生最大のイベントとして考えられています。
疑問点や不安が少なからず解消されなければ、いくら良い物件と巡り合えても判断が出来ません。
だからこそ、この際住宅のプロにいろいろと聞いてみましょう。
資金計画や物件選びのポイント、周辺環境や今後の進め方など。
100%の解消は出来ないまでも、購入の背中を押してくれる判断材料のヒントを引き出してみてください。
不動産会社によっては、お金のプロであるファイナンシャルプランナーと提携していて、お客様に合わせた将来にわたる返済計画の相談に乗ってもらえる会社もありますので、一度受講してみると良いでしょう。
ステップⅤ. いよいよ、物件探し~内見へ
ここまでくれば、いよいよ物件探しです。
どのような予算と考え方で物件を探せば良いのかのステップを踏んでいるので、探し方の効率も、案内時の物件を見るポイントもより具体的になっているはずです。
その時に思い出していただきたいのが、最初のステップで行った、住まい探しに至ったきっかけ(現状の不満)と、新しい生活(理想の暮らし)を実際に思い描くことです。
大事なのは、物件に100点満点を望まないこと。
理想(100点)ばかり求めていると、結論がなかなか出せずに時間ばかりズルズルと経過していきます。
もし万が一に理想通りの物件が見つかったとしても、将来のことは何もわからない状況の中で、あくまでもそれは現時点での点数でしかないからです。
基本的には100点の物件は最初から無いものと考え、一般的には80点以上であれば良しとします。
その為にも理想の優先順位を決めておくことが大切なのです。
「住めば都」。
知らず知らずのうちに人は住んでからでも自分たちの理想に近づける工夫をしていくものです。
「近くにこんな素敵な場所を見つけた」とか「ご近所に気の合う友人が出来た」など、自分の住んだ場所を肯定するうえで、自分に合った理想の暮らし方を見つけていくものなんですよね。
私もサラリーマン時代に転勤が多く、住まいが転々と変わりましたが、一度住んだ場所を離れる時には必ずと言っていいほど、その場所が好きになっていました(笑)
まとめ
今はスマホでも気軽に物件検索が出来る時代なので、やみくもに物件探しから始める方が多いように思います。
もちろんスマホで検索しているうちは良いのですが、漠然としている中で不動産会社に問い合わせをすると、「待ってました!」とばかりに営業マンからのマシンガントークが(笑)
そんな状況で物件をいきなり見ても、お互いにとって時間の無駄になってしまいます。
特に人気の高いエリアで物件を探す場合は、良いと思う物件は競合が多く、成約までのスピードが速いケースも考えられます。
「住まい探しをする前に行う大事なステップ」を経たうえで物件探しを行っていないと、購入までの判断が遅くなり、他の人にさらわれてしまうケースも。
人生最大の買い物だからこそ、しっかりと準備運動を行ってから物件探しを行っていきましょう。
【書いた人】柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio 代表|深川くらし相談所 所長
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士、公認 不動産コンサルティングマスター
一般社団法人不動産エージェント協会 既存住宅流通活性化副委員長
不動産業界歴35年以上。一部上場不動産会社在籍中に執行役員として売買事業を統括し、主に不動産流通に関わる。
50代で今の会社を立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。自らも築20年の自宅マンションをリノベーションした経験を持つ。