そう聞かれたとき、私たちがお伝えしていること。
マンションを今買うべきか、待つべきかに、誰にでも当てはまる正解はありません。答えは人によっても、物件によっても変わります。大切なのは、ネットやYouTubeの一般論ではなく、正しい数字と、その街・その建物の生きた情報をもとに、自分なりの判断の軸を持つこと。そして、良いことも悪いことも正直に話してくれる担当者を選ぶことです。
「今は、マンションの価格が下がっているんですよね?」
東京・江東区で住まいの相談を受けていると、最近こう聞かれることが増えました。YouTubeやニュースで「マンション価格が下落」という見出しを見て、来店される方が多いのです。
「どうやって私たちを知りましたか?」とお聞きすると、「AIで検索したら出てきた」という答えも返ってくるようになりました。
動画やメディアで市場の情報を集め、AIで相談先を探し、最後に不動産会社へ「答え合わせ」に来る。情報は、もう十分すぎるほど手に入る時代です。それなのに、いや、だからこそ、「結局、自分はどうすればいいのか」がわからない。
この記事では、住まいの相談の現場に立つ立場から、その「自分の場合の答え」の見つけ方をお話しします。
「今は下がっている」は本当?
結論一部の数字は下がり始めていますが、全体としては高い水準のまま横ばい。「大きく下がった」のではなく、「高い価格のまま、売れる数が減っている」のが今の実態に近い姿です。
そう聞かれたとき、私たちは感覚ではなく、まず正しい数字をお見せします。
もう一つ大切なのは、これらがすべて「平均」の話だということです。平均値は、一部の超高額物件に大きく引っ張られます。ニュースや動画の見出しは、注目を集めるために「暴落」「高騰」と極端になりがちです。
そして何より、江東区・深川の、この広さで、この築年数の中古マンションがどうなっているかは、平均とはまったく別の話です。市場全体の一般論を、「あなたが検討している街と物件」の話に置き換えること。それが、不動産の担当者にまず求められる仕事だと考えています。
買うべきか、待つべきか:判断の軸を持つ
結論「下がっているから待つ」が正しいとは限りません。待つことにも、コストとリスクがあります。
アットホームの調査では、2026年6月の東京23区の単身者向け賃貸(30㎡以下)の平均家賃は月11万4,242円。前年より約1万2,000円上がり、25カ月連続で過去最高を更新しています。住宅ローンの金利も上昇が続いています。
だから私たちは、「下がっているんですよね?」と聞かれたら、問いを裏返してお聞きします。
「下がっているから買わない、で本当に大丈夫でしょうか。
家賃が上がり続ける中で、買わないことへの不安はありませんか」
そして、正直にこうお伝えします。正解は、人によっても、物件によっても変わります。しかも、将来のことは誰にもわかりません。だからこそ、市場の予想を当てるよりも、ご自身の判断の軸を決めることが大切です。
答えを押しつけるのではなく、
納得して決められる軸を、一緒に見つける。
不動産の担当者にしか聞けない情報
結論担当者に聞く価値があるのは、「見ればわかる」「調べればわかる」情報ではなく、ネットには載っていない情報です。
内見に行けば、日当たりや室内の状態はご自分の目で確かめられます。相場やローンの試算は、AIに聞けば数秒でわかります。どれも大切な情報ですが、担当者が口にしても新しい発見はありません。
1. 街の暮らしの実感
地元の人が通う美味しい店、朝の商店街の様子、子どもが遊ぶ公園、夜道の雰囲気、お祭りの日の街の表情。地図や口コミを眺めても、本当のところはわかりません。その街で実際に働き、暮らしている人だけが知っている情報です。家を買うことは、その街での毎日を買うことでもあります。
2. マンションの住民と、その雰囲気
マンションを買うことは、そこに暮らす人たちとの共同生活を選ぶことでもあります。住民の方が建物を大切にしているか。管理組合がきちんと機能しているか。共用部の使われ方やごみ置き場、掲示板の貼り紙に、その空気は表れます。地域で長く仕事をしている担当者ほど、こうした「建物の空気」を知っています。もちろん、住民の方一人ひとりのプライバシーは守ったうえでの話です。
3. これからの修繕と、管理体制
「マンションは管理を買え」と言われます。今はきれいな建物も、これからの管理次第で十年後の姿は大きく変わります。次の大規模修繕はいつか。修繕積立金は足りているか。将来の値上げや一時金の可能性はあるか。
これらは、重要事項調査報告書や長期修繕計画、総会の議事録を読み解かなければ見えてきません。書類を取り寄せ、数字の意味を読み取り、「この積立金の水準だと、数年後に値上げがありそうです」と伝える。それがプロの仕事です。
いいことしか言わない情報に気をつけて
結論本当に役立つ情報には、必ず良いことと悪いことの両方が含まれています。
街には美味しい店もあれば、夜に少し騒がしい通りもある。マンションには、住民の方が大切に守っている共用部もあれば、足りない修繕積立金もある。プロの情報とは、その両方を合わせて伝えるものです。
ところが不動産の広告には、いいことしか書かれていません。「日当たり良好」「駅近」「リノベーション済み」。そして担当者も、その広告を読み上げるように、いいことだけを話しがちです。
けれど、お客様がこれだけ情報を持つ今、いいことだけを並べた説明は、かえって信頼を失います。「この人は、何かを隠しているのではないか」と感じさせてしまうからです。これは、私たち不動産業界自身への問いかけでもあります。
いいことしか載せない情報も、
いいことしか言わない営業も、
これからの時代には選ばれなくなっていく。
信頼できる不動産会社の選び方
結論会社の大きさや手数料の安さよりも、「その街を知っているか」「売ったあとも付き合うつもりがあるか」「正直に発信しているか」を見てください。
「大手だから安心」なのでしょうか
大きな会社であることは、安心材料の一つにはなります。けれど、それだけで安心とは言えません。
○ 研修やコンプライアンスの仕組みが整っている
○ 物件情報の量が多く、広いエリアを扱える
○ 引き渡し後の設備保証などのサービスがある
△ 結果を左右するのは、担当者個人の知識と誠実さ
△ 件数で評価される仕組みが、判断を歪めることがある
△ 異動や転勤で、担当者が変わりやすい
2026年には、大手生命保険会社で、信頼されていた営業社員による金銭の不正受領が相次いで明らかになりました。看板は、一人ひとりの担当者の行動までは守ってくれません。もちろん、地域の小さな会社なら安心というわけでもありません。最後に安心を決めるのは、会社の大きさではなく、目の前の担当者が正直かどうかです。
会社を選ぶときの5つの物差し
信頼できる担当者の見分け方
結論同じ会社でも、担当者によって結果は大きく変わります。最後に信頼を寄せるのは、会社ではなく、目の前の「人」です。
✓ デメリットを、聞かれる前に自分から話す
✓ 物件より先に、暮らしとお金の話を聞く
✓ 感覚ではなく、数字と根拠で話す
✓ わからないことを「調べてお伝えします」と言える
✓ その街のことを、自分の言葉で語れる
✓ 「今回は見送りましょう」と言える
! 「今が絶対の買い時です」と断言する
! 「今日決めないと、他の方に決まります」と急かす
! デメリットを聞くと、話をそらす
! 売却の査定額が極端に高く、根拠を説明しない
! 手付金などを、担当者個人に現金で預けるよう求める
! こちらの話を聞かず、物件情報だけを次々送ってくる
右のサインは、担当者が「お客様の判断」より「自分の契約」を優先しているときに表れやすいものです。ひとつでも当てはまったら、別の会社や担当者にも相談して、意見を比べてみてください。なお、契約前の重要事項説明は、宅地建物取引士の資格を持つ人しか行えません。担当者自身が資格を持っているかを聞いてみるのも、一つの目安になります。
担当者に聞いてみたい5つの質問
結論担当者がプロとしての情報を持っているかは、質問すればすぐにわかります。
すぐに、自分の言葉で答えてくれる担当者なら、安心して相談できるはずです。その場でわからなくても、「調べてお伝えします」と書類を取り寄せてくれるなら、それも誠実さの証です。反対に、話をそらしたり、いい点の話に戻したりするなら、少し立ち止まってもいいかもしれません。
おわりに
正しい数字も、街の暮らしの話も、修繕積立金の読み解きも、すべては一つのことのためにあります。
「この人は、自分の得のためではなく、
私のために話してくれている」
そう感じていただくこと。
情報はそのための手段であって、目的ではありません。そして、そう感じてもらえるかどうかは、言葉よりも行動で決まります。担当者の得にならないことを、あえて言う。決断を急かさない。聞かれる前に、デメリットを話す。契約のあとも、変わらず相談に乗る。
私たちトラストリーでは、代表の私だけでなく、スタッフ一人ひとりが、お客様の役に立ちたいと思ってこの仕事をしています。だからこそ、正直に伝えることを、何より大切にしています。
情報があふれる時代だからこそ、「自分の場合はどうなのか」を一緒に考えてくれる人を見つけてください。江東区・深川で住まいをお探しなら、まだ何も決まっていなくても、私たちにも気軽にご相談ください。
お客様は今、YouTubeで学び、AIで相談先を選んでいます。そのAIが拾うのは、具体的で正直な一次情報を発信している会社です。良いことも悪いことも正直に伝える積み重ねが、お客様からも、AIからも選ばれる理由になっていくはずです。
あなたの場合の答えを、一緒に考えます。
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代表・柴田に直接聞ける個別相談も開催しています。
他社でご検討中の物件のセカンドオピニオンもどうぞ。
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よくある質問
Q.2026年、東京のマンション価格は下がっていますか?
A.一部の数字は下がり始めていますが、全体としては高い水準のまま横ばいです。首都圏の新築マンションは2026年8月の平均価格が前年同月比5.4%下落しましたが、東京都の中古マンションの成約価格は前年とほぼ同じ水準です。大きく減っているのは、価格よりも成約件数です。
Q.マンションは今、買うべきですか、待つべきですか?
A.誰にでも当てはまる正解はありません。待つ間にも家賃の支払いや金利上昇のリスクがあるため、何年住むか、毎月無理なく返せる額はいくらか、どこまでのリスクを受け入れられるかという、自分なりの判断の軸を持つことが大切です。
Q.東京の家賃は上がっていますか?
A.はい。アットホームの調査では、2026年6月の東京23区の単身者向け賃貸(30㎡以下)の平均家賃は月11万4,242円で、前年より約1万2,000円上昇し、25カ月連続で過去最高を更新しています。
Q.不動産の担当者には、何を聞けばいいですか?
A.日当たりや駅からの距離など、見ればわかることよりも、ネットにない情報を聞くのがおすすめです。物件の弱点、地元の人が通うお店、夜や休日の街の雰囲気、管理組合の状態、次の大規模修繕と修繕積立金の見通しなどです。
Q.マンションの管理状態は、どう確かめればいいですか?
A.管理会社が発行する重要事項調査報告書、長期修繕計画、総会の議事録で確かめられます。共用部の清掃状況や掲示板、ごみ置き場の様子にも、管理の状態は表れます。書類の読み解きは、不動産の担当者に依頼できます。
Q.大手の不動産会社なら安心ですか?
A.大手には研修や仕組みが整っている、物件情報が多いといった安心材料があります。一方で、結果を左右するのは担当者個人の知識と誠実さであり、看板だけで安心とは言えません。会社の大きさにかかわらず、目の前の担当者が正直かどうかを見ることが大切です。
Q.大手と地域の不動産会社、どちらを選べばいいですか?
A.どちらが正解ということはありません。大手は情報量や広いエリアに強く、地域の会社は街の暮らしやマンションごとの実情に詳しい傾向があります。住みたい街が決まっているなら、その街に長く根ざした会社にも相談してみることをおすすめします。
Q.不動産の担当者は、どこを見て選べばいいですか?
A.デメリットを自分から話すか、物件より先に暮らしとお金の話を聞くか、数字と根拠で話すか、わからないことを「調べます」と言えるか、決断を急かさないかが目安です。「この物件のいちばんの弱点は何ですか?」と聞いてみるとよくわかります。
Q.注意したほうがいい不動産営業のサインはありますか?
A.「今が絶対の買い時」と断言する、「今日決めないと」と急かす、デメリットを聞くと話をそらす、根拠のない高い査定額を示す、お金を担当者個人に預けるよう求める、などが注意したいサインです。
Q.不動産会社の免許や行政処分は、どう確かめられますか?
A.宅地建物取引業の免許番号は、会社のホームページや店頭に表示されています。「東京都知事(3)」のカッコ内の数字は免許の更新回数で、営業年数の目安になります。過去の行政処分は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で調べられます。
Q.複数の不動産会社に相談してもいいですか?
A.はい。購入の相談は、複数の会社にしても問題ありません。意見を比べることで、説明の正確さや姿勢の違いも見えてきます。売却の場合は、媒介契約の種類によって依頼できる会社が1社に限られるものもあるため、契約前に確かめてください。
Q.担当者を変えてもらうことはできますか?
A.多くの場合、会社に申し出れば対応してもらえます。一生に何度もない大きな取引ですから、相性や説明に不安を感じたら、遠慮せずに相談してかまいません。
Q.仲介手数料が安い会社を選んでもいいですか?
A.手数料が安いこと自体は、お客様にとってメリットです。ただし、数十万円の手数料の差よりも、数千万円の物件選びや資金計画で判断を誤らないことのほうが、影響は大きくなります。手数料だけでなく、どこまで相談に乗ってくれるかも比べて選ぶことをおすすめします。
Q.江東区・深川で中古マンションを探すときは、どんな不動産会社に相談すればいいですか?
A.物件情報だけでなく、その街の暮らしや建物の管理の実情を知っていて、デメリットも正直に伝えてくれる会社が安心です。株式会社トラストリーは、江東区深川に路面店「TRUSTORY fukagawa studio」を構え、中古マンションの売買仲介とリノベーションを手がけています。まだ購入を決めていない段階のご相談も受け付けています。
8月のマンション市場動向・首都圏(野村の仲介+、2026年9月18日、不動産経済研究所調べ)
首都圏マンション、初の1億円超え 上半期(共同通信/熊本日日新聞、2026年7月21日)
月例速報 Market Watch 2026年5月度(東日本不動産流通機構)
2026年8月の東京都の中古マンション価格(ダイヤモンド不動産研究所、2026年9月15日)
宅地建物取引士・2級ファイナンシャル・プランニング技能士
建築・土木の現場を経て不動産業界へ。約40年にわたり建築・不動産の世界に携わったのち、2016年に株式会社トラストリーを設立。東京・江東区深川で、不動産売買とリノベーションを一体で手がける「TRUSTORY fukagawa studio」と地域メディア「深川くらし」を運営。



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