住宅ローン=借金
「借金」と聞くだけでプレッシャーを抱く方も少なくないと思います。
当然ながら住宅ローンも借金には違いはありません。
住宅購入の際にはほとんどの方が住宅ローンを利用し、しかも長期(35年)の返済計画を立てられます。
『借金はなるべく早く返したい!』と思っている方がほとんどだと思いますが、どのように返していくのが良いのでしょう。
今回は「繰り上げ返済」の方法についてまとめてみました。
目次
繰り上げ返済ってどうすればいいの?
まず繰り上げ返済のやり方は二通りあります。
返済期間を短くする「期間短縮型」と、毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」です。
以前は繰り上げ返済時に手数料を取られるケースが多かったのですが、インターネット経由の場合には、ほとんどの銀行が手数料無料で行っています。(※銀行によって一度に繰り上げ返済できる金額が決めれれているケースがありますので確認してみましょう)
どちらの繰り上げ返済の場合でも返済資金は元本部分に充当されますが、期間短縮型の場合は、短縮される元金の部分にかかる利息がなくなるため、返済額軽減型よりも利息軽減効果が大きくなる特徴があります。
もし、繰り上げ返済後も手許に資金が十分あるのであれば、期間短縮型を選択すると良いでしょう。
一方、返済額軽減型の場合は、当初の返済期限は変えずに月々の返済に充てていた支出を抑えることが可能です。
これにより、毎月の手許に残るお金が多くなるので、計画外の出費などに対応したい場合はこちらのケースが良いでしょう。
二つを比べると、「現在の手許現金を増やす」か、「将来の現金を増やす」かの、どちらに重点を置くのかがポイントになるでしょう。
繰り上げ返済は積極的にしたほうがいいの?
やはり「借金は早く返したい!」
先々の不安を考えると、こう思うのは当然かもしれませんが、今の生活を無理に削ってまで繰り上げ返済するのは得策とはいえません。
今は空前の低金利時代。
住宅ローンの返済は終わったものの、手許にお金があまりない状況と、ローンは残っているものの手許の資金に余裕がある状況では、突然の対応に追われた時どちらが安心できるでしょうか?
ご家庭の事情によっても違ってきますので、無理な返済計画を立てる前に一度立ち止まって考えてみましょう。
住宅ローンのメリットを上手く活用しましょう!
さまざまなローンの中においても、不動産を担保に借りることのできる住宅ローンは、金利が低いというメリットがあります。しかも低金利の続いている昨今は特にメリットが感じられることでしょう。
長期の固定金利でも1%台。住宅ローンの変動金利にいたっては、0.5%前後で借りれることも。
はっきり言ってこのメリットを活かさない手はありません。
ここでは詳しく述べませんが、皆さんご存知の「住宅ローン控除」が利用できれば、その恩恵を最大限に活かすのも良いでしょうし、無理に手元資金を使って返済するよりも、株などに投資して配当金等で運用した方が良いケースだって考えられます。
もちろん投資は多少なりともリスクが伴うものかもしれませんが、金利の動向を見ながら将来の資産を殖やしていくことを考えてみるのも良いでしょう。
迷ったらぜひ私たちにご相談ください!
信頼できるファイナンシャルプランナーと共にご相談に応じます。
【書いた人】柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio 代表|深川くらし相談所 所長
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士、公認 不動産コンサルティングマスター
一般社団法人不動産エージェント協会 既存住宅流通活性化副委員長
不動産業界歴35年以上。一部上場不動産会社在籍中に執行役員として売買事業を統括し、主に不動産流通に関わる。
50代で今の会社を立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。自らも築20年の自宅マンションをリノベーションした経験を持つ。