「買いたい気持ちはあるけど、やっぱり不安もある」
これは、相談に来られる方の多くが口にする言葉です。
- 資金に余裕があるわけじゃない
- 将来の働き方や収入も見えづらい
- でも、賃貸にずっとお金を払い続けるのもどうなんだろう?
- 実家に戻るかも知れない
そんなふうに迷っている人ほど、**“判断軸”**を持つことが大切です。
「これなら買っていい」と思える基準があれば、焦らず、自分のペースで住まいを選べるようになります。
そもそも「買う=正解」ではない時代
賃貸と持ち家、どちらが得なのか──。
そんな比較記事や動画を、きっとあなたも何度も目にしたことがあると思います。
そして、SNSやYouTube、著名なインフルエンサーの投稿など、
家を買うべきかどうかに関する“強い意見”に触れることも多いはずです。
でも大切なのは、「誰が言ったか」より「自分がどう感じるか」。
情報に触れること自体は悪くありません。
ただ、人の意見に惑わされすぎると、判断の軸が他人任せになってしまいます。
正解は、常に“人それぞれ”。
ライフスタイルも、働き方も、将来の展望も、人によってまったく違うからこそ、
「どっちが正解か」ではなく「自分にとって納得できるかどうか」が大切なのです。
昔は「家は早く買ったほうが得」とよく言われました。
でも今は、ライフスタイルも働き方も多様化していて、 「買うのが正解」とも「賃貸がダメ」とも一概には言えない時代です。
だからこそ大切なのは、
自分の今と将来に照らし合わせて、“納得できる条件”で買うこと。
そのための“判断軸”を一緒に整理していきましょう。
判断軸①:家計への負担が“今も将来も”無理なく回るか
- -月々のローン返済は、かつては「手取り収入の25〜30%以内」が目安とされていましたが、最近は50年ローンなど柔軟なプランも増えています
- 将来の収入や支出を見越して、無理のない返済計画にできるか
- 賃貸と比べて、月々の支出に見合う「暮らしの満足度」があるか
- 固定資産税・修繕積立金・管理費などのランニングコストも含めて考える
- 賃貸よりも高くなるなら、“その差額の価値”を見極める
👉 大切なのは「買えるかどうか」より「無理なく暮らせるかどうか」です。
判断軸②:将来的な資産価値があるか
- 駅からの距離(徒歩10分圏内が理想)
- 管理状態(管理組合が機能しているか)
- 建物の構造と耐震性(旧耐震は慎重に)
- 修繕積立金の額とその使われ方
- 再開発エリアとの距離感や人気の動向
👉 将来売ることを前提にしなくても、“売れる前提で選ぶ”ことが安心につながります。
判断軸③:「暮らし方」に合っているか
- 通勤時間や在宅ワーク環境はどうか?
- 近隣の雰囲気、スーパーや公園などの生活利便性
- 独身orパートナーとの暮らし方にフィットする間取りか
👉 家は「資産」であると同時に、「生活の舞台」です。
「暮らしに合わない物件」は、結局ストレスになり、資産価値にも影響します。
判断軸④:今の自分に“必要以上の広さ・スペック”を求めていないか
- 「広い部屋がいい」→管理費・光熱費も上がる
- 「築浅が安心」→価格が高く、割高なことも多い
- 「新築がいい」→建物の質はむしろ下がっているケースもある
👉 見た目や言葉の印象で判断せず、「自分にとって必要なものは何か」を冷静に考えることが重要です。
買う・買わないを迷ったら、「将来の自分」が納得できるかで考える
買うか、買わないか──
この選択は“損得”だけでは割り切れません。
そして何より、未来のことは誰にも読めないからこそ、迷って当然です。
だからこそ、
「今の自分」だけでなく、「5年後・10年後の自分」が納得できるかどうかを判断軸にしてみてください。
それが、後悔しない家選びへの一歩になります。
次回予告
次回は、🔗【第7話】それぞれの“納得”が導いた選択── 「買ってよかった」人たちのリアル
実際に相談に訪れ、慎重に検討を重ねたうえで住まいを購入した3人の事例をご紹介します。
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著者プロフィール
柴田 光治
株式会社トラストリー代表。不動産・建築業界歴40年。
“損得”ではなく“納得”で家を選ぶ視点を伝えることを使命に、中古+リノベのリアルな価値を発信しています。
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