夢のマイホーム。
「いつかは買いたい!」と思っている方も多いかと思います。
ところで、皆さんは不動産を買うときにどんなことを考えますか?
- 「借金するのが心配…」
- 「ローンが払えなくなったらどうしよう…」
- 「買い時がいつなのかわからない…」
- 「建物が何十年もつのか心配…」
- 「物件はいろいろと見ているけど、なかなか決断ができない…」
不動産は高額な商品ゆえに、慎重になるのは当然です。 最長で35年近く(今は最長50年ローンも)住宅ローンを背負うことや、値下がりのリスクなど、心配事は尽きないかもしれません。
このように購入することへの不安を抱く方は多いですが、逆に購入を先延ばしにする「リスク」を考えたことはありますか?
物事にはメリットがある反面、デメリットも存在します。 将来的な予測が難しい現代社会の中で、これからの暮らしにとって最適な判断とは何か?一緒に整理してみましょう!
Ⅰ. 住宅を購入するリスクとは
住宅を購入することで生じる可能性のあるリスクを以下に挙げてみました
① 物件が値下がりするリスク
不動産市場は景気やエリアの発展状況に左右され、購入した物件の価格が下がる可能性があります。
② 自然災害や火災リスク
地震や台風などの災害リスクがあるため、耐震性能や火災保険の重要性も考慮する必要があります。
③ 金利が上昇するリスク
固定金利なら問題ありませんが、変動金利を選択した場合、将来的に金利が上がると返済額が増加する可能性があります。
④ 管理費・修繕積立金の値上がりリスク
マンションの場合、築年数の経過とともに管理費や修繕積立金が増えることがあります。
⑤ 住宅ローンの返済が困難になるリスク
収入の変化や病気などによって、ローンの返済が厳しくなる可能性も。
⑥ 老朽化による資産価値の低下リスク
築年数が経つと資産価値が落ちる可能性があります。管理状態や立地が重要です。
⑦ 住み替えの難しさ
ライフスタイルの変化で住み替えを考えたときに、すぐに売却できるとは限りません。
書き出すとさまざまなリスクが考えられ、これらは購入に対して慎重になる要因になるかもしれません。
しかし、これらのリスクを最小限に抑える方法もあるのです。
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Ⅱ. 住宅を購入しないリスクとは
最初から住宅を購入する目的の無い方は、何も無理に購入する必要はありませんよね。
ここでは「いつかは買いたい!」と思ってはいても、購入するリスクを恐れて決断を先延ばしにしている方に向けてのお話になります。
そもそも「今は買わない」という決断をしている方でも、それは一時だけ「購入するリスク」を回避しているにすぎません。
では「購入しないリスク」とはどういうものなのか。
なかには「購入もしてないのにリスクなんてあるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、いずれ実家に入る予定のある人や、生涯面倒を見てもらえるあてのある方は該当しないかも知れませんが、ずっと賃貸生活の方にとっては、このまま家賃の支払いを重ねて、だまっていても年齢を重ねていく以上は、購入していなくてもある程度のリスクを背負っているのです。
① 家賃を支払い続けるリスク
借金(住宅ローン)を背負うことは恐れていても、家を借りる(毎月家賃を払う)ことへのハードルは皆さん意外と低いようです。
知らず知らずのうちに、毎月気前よく大家さんに支払っている家賃の総額は大金です。
家を借り続けることと、期限のある住宅ローンを借りることへのハードルに、そこまで大きな違いはないはずです。
② 住宅ローンが組めなくなるリスク
購入する時に将来的なことを気にするように、いざ住宅を購入しようと思っていた時に、病気や転職、休業などで思うようにローンの審査が通らなくなる可能性があります。
ましてやこれからの金利上昇により、思ってた以上に借入金額が伸びなくなることも。
最近多い事例としては、精神疾患や過去の入院歴などにより、通常より金利が高くなったり、銀行ローンの審査自体に通らなくなる可能性もあり、健康なうちに住宅ローンを借りることは大切なことなのです。
③ 老後への不安
「人生100年時代」と言われるくらいに超長寿国の日本。
長生きなのは喜ばしいことでもあるのですが、この先も少子高齢化が続き、年金をいくらもらえるのか不安な老後に、住宅ローンの支払いが残ることや、家賃を支払い続けるリスクは出来る限り避けたいものです。
老後の賃貸事情も少なからず変わっていくはずだとは思いたいですが、できれば自身の為にも家族の為にも、持家があれば安心だと思いませんか?
Ⅲ. 住宅を購入するメリットとは
不動産を購入するメリットは、いつの時代でもあるのですが、今だからこそのメリットもあるのです。
住宅購入するメリットを今一度整理してみましょう。
① 低金利のつづく住宅ローン
現時点での一番のメリットは、やはり金利がとても安いということです。
ご存知の通り、金利は一定ではありません。
特にバブル時代の住宅ローン金利は5%以上。
仮に5%の金利で5,000万円を35年返済で借り入れたときの総返済額は、約1億598万円。
なんと、2倍以上の支払いになってしまうというのが当時の一般的な考え方でした。
それに比べて、今の住宅ローンの金利は0.5%を下回っているネット銀行もあるくらいに稀にみる低金利。
昔の人に言わせれば、「タダ」のような金利です。
仮に金利が1%の場合、5000万円を35年返済する総返済額は、約5,928万円。
これを見て住宅ローンを躊躇するのがもったいないと思うほどに低い金利です。
しかも昔と違って、繰り上げ返済手数料も、ネットからの場合は無料の銀行も多く、一昔前では考えられないようなメリットの大きい時代なのです。
② 住宅ローン控除制度(期間の定めあり)
一定の条件を満たした住宅をローンで購入した時に利用できる制度で、一定期間所定の額が所得から控除されるメリットがあります。
この制度は、住宅ローンを組んだ場合に利用できる制度なので、賃貸ではその恩恵は受けられません。低金利でしかも税金の還付が受けられるとあっては、メリットの大きい制度です。(※現行の制度。中身は今後変更になる可能性があります)
③ 団体信用生命保険制度(通称:団信)
金融機関の住宅ローンを借り入れる際には、「団体信用生命保険」への加入が条件となります。
この制度は、万が一、債務者が死亡されたり、高度障害になられた場合は、保険会社が債務を肩代わりしてくれる制度ですので、何かあった場合でも安心して家族に資産を残すことが出来ます。
賃貸ではありえないありがたい制度ですよね!
しかも保険料は住宅ローンの金利の中に含まれています(フラット35の場合はオプションでの加入となります)
低金利なうえに保険料も無料なんて嬉しい限りです。
すでに通常の生命保険に加入している方は多いかと思いますが、生命保険の総支払額は不動産購入の次に大きいとも言われています。
不動産を購入して団体信用生命保険に加入することにより、現在入っている保険料を見直して、その差額を住宅ローンの支払いにあてる方もいらっしゃいます。
その他にもオプションで、8大疾病やがんの告知によって債務が免除になる保険を扱う金融機関もありますので、詳しくは担当者にお問い合わせください。
④ 不動産は資産になる
賃貸では壁の色を変えたり、キッチンや浴室の設備を入れ替えることが難しい場合が多いですが、持ち家であれば自由にカスタマイズが可能です。間取りを変更したり、好みに合わせたリノベーションを行うことで、より快適で理想的な住空間を実現できます。また、防音対策やペットのための設備など、自分のライフスタイルに合った住まいをつくることもできます。ライフスタイルに合わせた住まいを実現し、より快適な生活を送ることができます。
⑤ 室内を自由にカスタマイズできる
賃貸では壁の色を変えることやリフォームが制限される場合が多いですが、持ち家なら自由にリノベーションやDIYをすることも可能です。ライフスタイルに合わせた住まいを実現し、より快適な生活を送ることができます。
⑥ 住まいに関する安心・安定感
賃貸では更新時に家賃の値上げや立ち退きのリスクがありますが、持ち家であればそうした心配が不要です。また、持ち家があれば、老後の住まいの確保にも安心感が生まれ、将来的な住環境の見通しが立てやすくなります。住宅ローン完済後は住居費の負担が大幅に減るため、長期的な生活設計もより安定しやすくなります。また、長期間にわたって安心して住み続けることができるので、家族のライフプランも立てやすくなります。
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Ⅳ. まとめ
将来的なことは予測のつきにくい世の中で、何かを実行しようとする時は必ずリスクはつきものです。
ただし、リスクを最小限に抑える方法は必ずあるものです。
実際にⅠ.でご説明した「住宅を購入するリスクとは」であげた項目は、どれも最小限に回避することのできる項目です。
ただし、そのリスクを最小限に抑えるためには、最低でも次の5つが必要です。
1. 資産性のある物件を選ぶこと(駅近、街の魅力度、物件の魅力度など)
2. 管理状況の良い物件を選ぶこと(修繕履歴、長期修繕計画、積立金の総額など)
3. 信頼できるパートナー(エージェント)を選ぶこと(会社の大小ではない)
4. 他人任せにせず、外野の意見に左右されないこと(自ら見聞きして学習すること)
5. 購入する前に住宅ローンの借り方、返し方を抑えておくこと
そして購入時に何より必要なのは、「決断力」です。
将来のことはわからなくても人生は常に決断の連続ですよね!
何事も決断力のある人は、それが仮に想定通りにいかなかったとしても修正のスピードも早いものです。
もちろん購入することが全てではありませんし、購入をあおるつもりもありません。
それぞれの方のライフイベントや状況によっても変わってきますので。
ただし、決断ができずに考えている時間の経過によって、損をすることがあるということも理解しておく必要があります。
結論を先延ばしにするのは簡単なことですが、「購入しないリスク」もよく理解したうえで、よりよい選択肢が見つけられるように今一度ご自身の住宅に関する考え方を整理してみてください。
その際、まずは信頼できる不動産エージェントや住宅に強いファイナンシャルプランナーの方々のアドバイスを聴いてみるのも大事なポイントだと思います。
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2025.2.20 追記修正
【著者】柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio 代表|深川くらし相談所 所長
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士
不動産業界歴38年以上。一部上場不動産会社在籍中に執行役員として売買事業を統括し、主に不動産流通に関わる。50代で今の会社を立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。自らも築20年の自宅マンションをリノベーションした経験を持つ。
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