マンションを購入・居住する際に、専有部分と共用部分の違いを正しく理解することは非常に重要です。特に子育て世帯では、バルコニーの使い方やベビーカーの置き場所など、日常生活の中で共用部との関わりが多くなるため、正しい知識を持っておくことがトラブルを避けるカギとなります。
本記事では、マンションの専有部と共用部の違い、子育て世帯が知っておくべきポイント、リフォーム時の注意点について詳しく解説します。
【前回の振り返り】
第三話では、「住まいの周辺環境」をテーマに、子育てに適したエリア選びのポイントを解説しました。保育園・学校の距離や防犯対策、公園・医療施設の利便性を考慮し、家族に合った住まいを選ぶことの重要性をお伝えしました。
【1】マンションの専有部と共用部とは?
マンションには「専有部」と「共用部」があり、基本的な線引きは住戸の内側が専有部、それ以外が共用部となります。
◇ 専有部とは?
専有部とは、購入者が所有し、自由に使える部分を指します。
- 室内の壁や床、天井
- キッチン・浴室・トイレなどの設備
- 収納・クローゼット
👉 壁紙の張り替えや間取り変更などのリフォームが可能ですが、管理規約により一定の制限がある場合があります。
◇ 共用部とは?
共用部とは、マンションの全住民が使用する部分であり、勝手に変更や改修を加えることはできません。
- エントランス、エレベーター、廊下、階段
- ゴミ置き場、駐輪場、駐車場
- 建物の外壁、屋根、基礎構造部分
また、意外と知られていないのが、バルコニーや玄関ドア、窓(サッシ)も共用部に含まれるという点です。
👉 ベランダ・バルコニーの使用については管理規約を要確認!
【2】子育て世帯が知っておきたい専有部・共用部のポイント
◇ ベランダ・バルコニーの使い方
ベランダやバルコニーは共用部であり、管理規約で使用が制限される場合があります。
- ビニールプールやバーベキューはNGの可能性あり
- 水が下階に流れてトラブルになることがある。
- 火気の使用は禁止されているケースが多い。
- 避難経路としての役割
- 非常時に住民が避難する経路となるため、物を置きすぎると問題になる。
👉 管理規約を確認し、マナーを守った利用が必要です。
◇ ベビーカーや子どもの遊具の置き場所
- 共用廊下にベビーカーを置くのはNGの場合が多い
- 避難経路を塞ぐ可能性があるため、廊下への私物放置は禁止されているマンションが多い。
- ベビーカー置き場があるマンションもあるので、事前に確認。
- 三輪車や外遊び用のおもちゃの保管
- 玄関前に置けるかどうかは管理規約次第。
- 置けない場合は、室内の収納スペースを確保する工夫が必要。
👉 「どこに何を置けるか?」は管理規約をしっかり確認!
【3】マンションリフォームと専有部・共用部
マンションを購入後にリフォームを検討する場合、**どこまで改修できるか?**を知っておくことが大切です。
◇ リフォームできる部分
- 専有部(室内)
- 壁紙・床材の張り替え
- キッチン・浴室・トイレの交換
- 収納スペースの増設
👉 間取りの変更も可能だが、管理規約で制限されている場合がある。例えば「マンション リフォーム 規約」の検索ワードで調べると、多くのマンションで床の防音基準や配管の変更制限があることがわかります。事前に管理組合に確認し、必要な手続きを把握しておくことが重要です。
◇ リフォームできない部分
- 玄関ドア・窓(サッシ)・バルコニー
- これらは共用部に含まれるため、基本的に交換不可。
- コンクリートの構造壁
- 撤去できないため、間取り変更の制限がある。
👉 マンションの「ラーメン構造」と「壁式構造」の違いに注意!
【4】シリーズのまとめ 〜理想の住まい選びのために〜
4回にわたってお届けした「子育て環境と住まい探しのポイント」シリーズでは、子育て世帯にとって重要な住まい選びのポイントを解説してきました。
- 間取りの選び方(第一話)
- 安心・安全な住環境(第二話)
- 周辺環境のチェックポイント(第三話)
- マンションの専有部と共用部の理解(第四話)
これらのポイントを押さえることで、子育てしやすく快適な住まいを見つけることができます。
当社では、お客様の住まい選び・リフォームをサポートしながら、快適な子育て環境づくりをお手伝いしています。住まい探しやリフォームに関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
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【著者プロフィール】柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio|深川くらし相談所 代表
宅地建物取引士、2級FP技能士
不動産業界歴38年。大手不動産会社の役員として主に売買事業を統括し不動産流通に関わる。その後複数の会社役員を経て株式会社トラストリーを立ち上げ、地元密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。
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