それは物件の問題じゃないかもしれません。
立地は合っているのに、広さが足りない。広さは合っているのに、築年数が気になる。築年数を妥協したら、今度は駅距離が引っかかる。条件を一つクリアするたびに、新しい「でも」が出てくる。
「高い買い物だから、後悔したくない」
その気持ちはよくわかります。でも、悩んでいる間も毎月の家賃は結構な金額が消えていきます。どちらに転んでも、コストはかかっている。それが、マンション購入という決断の難しさです。
決められない理由は、物件ではなく、自分の中にあることが多いです。気になる方はまずこちらを読んでみてください。
そのうえで、もう一つ伝えたいことがあります。妥協しなきゃいけないのは、頭ではわかっている。でも、どこで折り合いをつければいいのか、なかなか踏み切れない。
そういう方ほど、「待ってれば出てくるのではないか」と、100点に近い物件を永遠に探し続けています。でも、買ってよかったと言っている人たちは、100点に近い物件を見つけたわけじゃないんです。
4組のリアルな話を紹介します。
6年間、森下近くの賃貸に住んでいたYさん夫婦。半年かけて10件以上を内見しました。ペット可、リノベーション可、広さも駅距離も。条件を重ねれば重ねるほど、ピンとくる物件が見つからない。
転機は、予期せず訪れました。担当者が「別のお客様を案内したことがある街がある」と持ちかけてきた物件。場所は墨田区の向島。もともと候補にもなかったエリアでした。
内見当日、ベランダに出た瞬間のことをYさんはこう振り返ります。
向島はもともと想定外のエリアでした。条件表には載っていなかった価値が、そこにあった。内見当日に申し込みの準備を整えて朝一番で予約し、3〜4組が見学に来ていたなかで、一番に動いた二人が購入できました。
今、二人はグレーを基調にリノベーションした部屋で、ワインを傾けながら夜景を眺めています。壁面のワインラック、こだわり抜いたタイル貼りの洗面台、犬のためにあらかじめつくった収納スペース。条件表には載っていなかった「自分たちだけの20点」が、部屋のあちこちに刻まれています。いつまでも100点に近い物件を求めていたら、この景色には出会えなかったかもしれない。
Hさんが最初にリフォーム不動産を訪れたのは2020年のことでした。1件内見して、「まだ急がなくていいかな」と思って、やめてしまいました。毎月の家賃は払い続けながら。
3年後、2人目の子どもが生まれたタイミングで「今度は本気で」と再び家探しを始めました。保育園の事情で江東区から動けない、3LDKが必要、人気エリアで物件数が少ない。やっと「これだ」と思った物件に申し込もうとしたら、一足先に他の人に決まってしまいました。
その後に出会った今の物件は、引き渡しまで約1年待ちという特殊な条件でした。でも「一度逃した」経験があったHさんは、内見から申し込みまでを短期間で決断しました。
結果として、1年の待機期間がむしろよかったと言います。リノベーションをどうするか、バルコニーをどう使うか、じっくり考えられた。近くに何度も足を運んで、住むイメージを育てていくことができた。
購入はゴールではなく、新しい日常の始まりだ。一度逃した悔しさが、そのことを教えてくれました。
森下の商店街で古本屋を営むMさんと、週末に自宅をひらいて本を売っていたSさん。二人の条件はシンプルでした。「本をたくさん置ける家に住みたい」。
最初は別の不動産会社に相談していましたが、提案にしっくりこない。自分たちで「ここだ」と思う物件を見つけて空きが出るのを待っていたら、悩んでいるうちに他の人に決まってしまいました。別の会社からは「完璧な物件はない」と、全く違う条件の物件を次々と提案されました。
そんな折に偶然見つけた今の物件。築年数はだいぶ経過しているが、耐震補強工事済み、角部屋で日当たりがよく、玄関を開けるとスカイツリーが見える。それでも満点ではなかった。
そんなとき、担当者が「いいですね」「こんなふうにもできそうですね」と、暮らしのイメージを一緒に広げてくれた。
今の部屋には、壁一面に本棚が広がっています。床の素材、壁紙の色、照明の高さ。二人が何度もショールームに足を運んで、自分たちの手で選んだものが部屋を埋めていきました。足りなかった「残り20点の余白」は、誰かに渡されたものではなく、自分たちで描き込んでいったもの。「ここでいい」が「ここがいい」に変わったのは、その一つひとつを積み重ねていく過程そのものが、楽しかったからです。
Tさん夫婦が清澄白河の賃貸に住み始めたのは、結婚してまもない頃のことでした。それから21年。木場公園の散歩、隅田川の風景、顔馴染みになった老舗の洋食屋さん。街への愛着は、年を重ねるごとに深くなっていきました。
定年退職を機に、老後も落ち着いて暮らせる家を買おうと決めました。できれば、住み慣れた清澄白河のそばで。でも、物件を調べ始めると、すでに価格が大きく上がっていました。
複数のエリアを見てまわるなかで出会ったのが、都営新宿線・東大島駅から徒歩3分の物件でした。旧中川と荒川、ふたつの川が近く、公園の緑が窓の外に広がる。「ここなら毎日気持ちよく暮らせる」という感覚がありました。
21年分の愛着があった街を手放すのは、簡単なことではなかったはずです。それでも二人が踏み出せたのは、「場所への執着」より「暮らしへの期待」を優先したからだったのかもしれません。
諦めたのではなく、手放すことで新しい「好き」が生まれた。加点していく暮らしは、新しい街でも、ちゃんと始められます。
4組とも、100点の物件を見つけて買ったわけではありませんでした。条件が全部揃っていたわけでも、迷いがなかったわけでもない。エリアの希望を変えた人もいれば、一度物件を逃した人も、自信を失いかけた人もいる。
それでも4組が口を揃えて言うのは、「買ってよかった」ということです。
100点の物件を買った人は、そこからマイナスになることを恐れます。でも、80点の物件を選んだ人は、「ここからどうプラスにしていくか」を考え始め、その余白を楽しんでさえいます。壁紙を選ぶ、行きつけの店を見つける、近所の人と顔見知りになる。そうやって少しずつ、「不動産」という箱が、愛着のある「我が家」へと変わっていきます。
家は、買った瞬間がゴールではありません。住み始めてから、育てていくものです。その育て方を一緒に考えてくれる人がいるかどうかが、家探しの本当の分岐点かもしれません。
完璧な家を探しながら「今の幸せ」を後回しにしているなら、一度立ち止まって考えてみてください。80点でいい、という意味ではありません。80点の土台を選んで、残りの20点を一緒に埋めていく。それが、理想の暮らしへの最短ルートかもしれない、ということです。
豊かな暮らしをデザインする会社です。
4組のストーリーに登場した担当者たちは、物件を売るのではなく、「その家でどんな暮らしができるか」を一緒に考えていました。ワインラックのある壁、本棚に合わせた照明、犬のための収納。住んでからの「加点」を最初から設計するのが、トラストリーのスタイルです。
一緒に埋めていきましょう。
どんな暮らしがしたいか、まだ言葉にできていなくても大丈夫です。物件探しの前段階から、リノベーションのイメージづくりまで。深川・清澄白河エリアを知り尽くしたスタッフが、一緒に整理します。
オンライン相談も対応しています
Q
A
一般的には5〜10件程度が目安といわれていますが、件数より「自分の軸が固まっているか」の方が重要です。「絶対に譲れない条件」と「なくてもいい条件」を事前に整理しておくと、内見した瞬間に判断しやすくなります。件数を重ねるよりも、判断基準を先に持つことが決断の近道です。
Q
A
探し続けること自体に問題はありません。ただし、探している間にも毎月の家賃は消えていくという現実は意識しておく必要があります。半年〜1年経っても決まらない場合は、条件の優先順位を見直すか、信頼できる担当者に相談して客観的な視点をもらうことをおすすめします。
Q
A
間取り変更、内装(壁紙・床・天井)、キッチン・浴室・洗面台などの設備交換、造作家具の設置など、広い範囲で変更が可能です。ただし構造壁の撤去や水回りの大幅移動には制限があります。「変えられない条件(立地・管理・構造)」を優先して物件を選び、「変えられる部分(内装・設備)」はリノベーションで自分好みにする、という考え方が失敗しにくいアプローチです。
Q
A
エリアを少し広げることで選択肢が一気に増えることがあります。この記事のTさん夫婦のように、希望エリアに近い隣接エリアを見てみると、同じ生活圏でより条件に合った物件が見つかるケースも多いです。「このエリアでなければ」という思い込みを一度外して、担当者に相談してみることをおすすめします。
Q
A
「変えられない条件が揃っているか」を最優先にしてください。立地・交通利便性・管理状態・日当たりは購入後に変えられません。一方、内装の古さや設備はリノベーションで後から変えられます。すべての条件を満たす物件を探すより、変えられない条件が揃った物件を選び、残りの余白を自分たちで育てていく。その考え方が、長く後悔しない選択につながります。



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