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管理組合向けコラム③ 大規模修繕は“建物の健康診断と治療”です ── 基本から流れ、費用のことまで徹底解説

深川たてもの相談所


■ 大規模修繕工事とは?

マンションは、年月とともに少しずつ傷み、劣化していきます。
そのまま放っておくと、安全性や住み心地が損なわれ、将来の資産価値にも影響が出てしまいます。

そうした問題を防ぐために行われるのが「大規模修繕工事」です。

外壁の塗装、屋上の防水工事、給排水設備の交換、エレベーターの更新など、共用部分全体に関わる大きな工事を一定期間ごとにまとめて行うものです。


■ なぜ必要? ── 大規模修繕の目的

建物は風雨や紫外線、日々の使用により、見えないところでも少しずつ劣化していきます。
その劣化を放置すると、雨漏りや外壁の剥離、設備の故障といった深刻なトラブルに発展することも。

さらに、修繕を後回しにすればするほど、将来的な工事費用が膨らんでしまうリスクもあります。

だからこそ、「まだ大丈夫」のうちに、計画的に直すことが、安心・安全な暮らしと資産価値を守るために大切なのです。


■ 修繕と改修の違いって?

  • 修繕: 壊れたり傷んだ部分を元に戻す工事(例:外壁のヒビ補修、防水工事)

  • 改修: 機能や使い勝手をよくするための工事(例:断熱改修、バリアフリー対応、最新設備への更新)

どちらも重要ですが、「壊れたから直す」だけでなく「より快適にする」視点も大切です。


■ 修繕の主な内容

  • 外壁のクラック(ひび割れ)補修

  • 屋上やバルコニーの防水工事

  • 給排水管の取り替えや洗浄

  • 鉄部の塗装(階段・手すりなど)

これらはすべて、建物の寿命を延ばし、事故やトラブルを未然に防ぐための大切な工事です。


■ 改修の主な内容

  • エレベーターの最新型への更新

  • 窓の断熱性を高める工事

  • 手すり設置や段差解消などのバリアフリー化

  • LED照明など省エネ設備への変更

時代に合わせた改修を行うことで、暮らしの快適性や建物の評価そのものを高めることができます。


■ 大規模修繕にかかる費用の目安

修繕の内容によって費用は異なりますが、1回の工事で数千万円〜数億円規模になることも。

構成としては以下のような内訳です:

  • 工事費(施工費):70〜80%

  • 設計・監理費、コンサル費など:20〜30%

この費用は、「修繕積立金」でまかなうのが基本ですが、不足した場合は追加徴収や借入れ(ローン)を検討することになります。


■ 工事費用、どうまかなう?

  • 修繕積立金: 毎月の管理費と別に積み立てている資金

  • 追加徴収: 積立金が不足する場合、住民から一時的に集める

  • 借入・ローン: 一時的に金融機関から融資を受け、長期で返済

近年は、マンション管理士やファイナンシャルプランナーと連携しながら、現実的な資金計画を立てる管理組合も増えています。


■ 実施タイミングの目安は?

分譲マンションでは、おおむね10〜15年ごとに大規模修繕工事が行われるのが一般的です。

ただし、建物の状態や過去の修繕履歴、積立金の状況によって前後するため、定期的な建物診断を行うことが重要です。


■ 大規模修繕の流れ(基本ステップ)

  1. 修繕委員会の発足

  2. コンサルタント会社の選定・公募

  3. 設計・監理プランの作成

  4. 施工会社の選定・見積比較

  5. 住民への説明会の実施

  6. 着工・工事中の管理対応

  7. 完了検査・報告会・引き渡し

※準備〜工事完了までは1〜2年以上かかることもあります。早めの検討が大切です。


■ 工事の「発注方式」ってなに?

大規模修繕工事の発注方法には主に3つの形があります:

  • 管理会社発注方式

  • 設計監理方式(設計と施工を分離)

  • 責任施工方式(施工会社がすべて担当)

それぞれにメリット・デメリットがあるため、管理組合の方針や建物の状況に合わせた選定が必要です。
※こちらは別コラムで詳しくご紹介予定です。


■ よくある修繕工事の種類

  • 足場などの仮設工事

  • 下地・タイル補修工事

  • シーリング(防水)や屋上防水工事

  • 鉄部や外壁の塗装工事

  • 必要に応じてエレベーターなど設備の更新

建物の規模や状態により、必要な工事内容は異なります。


■ 管理適正化法の改正にも注目

最近の法改正では、修繕積立金の適切な管理や、長期修繕計画の策定が義務化に近づきつつあります。
管理組合の運営に透明性や責任が求められる時代です。


■ トラブルとその対処法

大規模修繕では、以下のようなトラブルも発生しがちです:

  • 工事費用の予算オーバー

  • 工期の遅れ

  • 工事内容や対応への不満

トラブルを避けるためには、契約書の精査、専門家のチェック、情報共有の徹底が不可欠です。
いざというときは、第三者の専門家に相談することも有効です。


■ まとめ:将来の安心のために、今できる準備を

大規模修繕工事は、マンションにとって“健康診断”と“治療”のようなものです。
適切なタイミングで適切な内容を実施することで、建物の寿命を延ばし、住民の安心・安全を守ることができます。


🏢 ご相談はお気軽に

「うちのマンションもそろそろ?」
「費用が足りるか不安…」
そんな時は、経験豊富な専門家に一度相談してみませんか?

深川たてもの相談所では、大規模修繕・積立金・長期修繕計画に関するトータルサポートを行っています。
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