目に優しい街
木場公園や清澄庭園など、大型の公園が複数ある深川エリア。しかしそれ以外でも、街を歩いていると何となく視界に緑が入ることが多く感じられます。
道路沿いの植え込みや住宅の植栽、小さな公園(児童遊園)など、日常生活の中に多くの緑が自然とそこにあるのです。
何より、川が多い!実際に歩いてみるとよく分かりますが、運河だらけなのです!
転職したての頃「川を渡ったら右折」などと道を覚えようとしていた私は、初日から何度も迷子になりました。
「GOOGLEマップ開いたら負け」というしょうもないプライドのおかげで、同じ日に同じ道をぐるぐるぐるぐる歩き回りました(笑)
なぜこんなにも運河が多いのか?これにはこのエリアの歴史が大きく関わっています…
写真提供:フカフォト
深川と運河
江戸時代に徳川家康の命により物資を城下町に運ぶために数多くの運河が開拓され、その名残として現在も運河が残っています。
実際に小名木川などの多くの運河が輸送路として使われ、千葉方面から米や塩などの物資を船で運ぶのに活躍しました。
さらに明治以降は、工場へ資材などを輸送したり、木場へ木材を運ぶための輸送路として使われました。
現在は隅田川から小名木川、仙台堀川や竪川、横十間川など19もの河川が縦横に張り巡らされ、その長さを合せると約32㎞、川に架かる橋は区の広報では88以上もあるそうです。
ちなみに、現在の地名の多くはその当時に埋め立てや開拓に携わった人物が由来とのこと。なんだかロマンがありますよね。
縦横19ですって!…そりゃあ迷子になるわ!
でも、今では橋の装飾や川沿いの雰囲気ににそれぞれの個性やちょっとした違いを感じられて街歩きの楽しみの一つになっています。
そして川沿いと言えば桜。春には川面を薄ピンクに染める絶景が見られますよ!
川沿いのお花見スポットと言えば目黒川が有名ですが、全然負けてません(勝ち負けではありませんが)。
むしろ人が少ないので、ゆったりお花見できます。門前仲町駅前には出店があることもありますし、来年の春は下町花見なんていかがでしょうか?
写真提供:フカフォト
さて、今回のテーマは目に優しい街でしたが、つまりは水と緑が多いということなんです。
すごく単純で当たり前なように感じるかもしれませんが、頭で考えているよりずっとそれを感じられるんです。
ただ街を歩いているだけで、自然の匂いを感じられる。それって、当たり前のようで当たり前でない、尊いことだなと思います。
実際、川の周りには親水公園があることが多く、子供たちが自然と触れ合いながら遊んでいる光景をよく目にします。
都心に近い区であることを忘れるような風景なんです。
池で亀を捕まえようとしていたり、虫取り網と虫かごを持って我先にと公園へ向かって走っていたり…こんな街で暮らしたい、将来結婚をして子供が出来たら休日はあの公園で遊ばせて、ランチはあそこで食べて…なんて妄想がもくもく広がって止まりません。
のり漫
深川在住の漫画家。
なにかを表現したい気持ちが抑えられず、
https://note.mu/
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