NHKの人気ドラマ「正直不動産」は、過去にシーズン1と2が放映され、多くの方が「本当に信頼できる不動産会社とは?」を考えるきっかけになりました。そして今回、BSで最新作が放映されることとなり、その人気の高さがうかがえます。このドラマは、業界の慣習や不透明な取引を描きつつ、「正直な不動産屋が求められる時代」が来ていることを示唆しています。
アメリカには「A man is only as good as his doctor, his lawyer, and his real estate agent.(人の人生は、良い医者、良い弁護士、そして良い不動産屋を持っているかで決まる)」とも言われます。それだけ、不動産屋の役割は重要だということです。
私自身も不動産会社のオーナー仲間と、2018年にシアトルを訪れ、アメリカの不動産事情を学ぶ機会がありました。そこで感じたのは、アメリカの不動産エージェントは単なる仲介業者ではなく、売主や買主の利益を最大化するために動く「パートナー」だということ。日本でも、同じように信頼できる不動産会社やエージェントを選ぶことが、より良い住まい選びにつながるのではないでしょうか。
目次
Ⅰ. アメリカの不動産エージェントの特徴
アメリカの不動産エージェントには、厳しい倫理規定や罰則があります。顧客の利益を守るため、もし不正な取引を行えば免許停止や高額な罰金といった処罰が課せられるのです。訴訟社会の国でもあるため、エージェントは専門知識を駆使して、売主や買主にとって最適な取引を提供することが求められています。
また、アメリカで成功しているエージェントには、以下のような共通点があります。
✅ 売主・買主の利益を最大化する交渉力が高い
✅ デジタルマーケティング(SNS等)をうまく活用している
✅ ブランド化されたマーケティング戦略が上手い
✅ 市場のニーズを的確に分析する力がある
✅ 情報の透明性と取引の安全性を重要視する
これらの要素は、私たちが目指す不動産サービスとも共通しています。お客様の利益を第一に考え、正直で透明性のある取引を提供することが、最も大切なことだと思います。
Ⅱ. 日本の不動産業界の課題
しかし、日本では「不動産屋=信用できるの?」と思う方がまだまだ多いのが現実です。「正直不動産」のドラマが人気なのも、そのようなイメージがあるからでしょう。
実際に、以下のような課題があります。
1. 情報がオープンでない
- 他の不動産会社に物件情報を公開しない「囲い込み」が行われる(2025年から日本でも罰則が導入され、両手取引の弊害が是正される動きが進んでいる)
- 自分たちの利益や成績を重視し、顧客の利益を最優先しないケースも
- 良い情報は伝えるが、不利益な情報を正直に伝えていない
2. 日本の中古流通市場の変化と資産価値の考え方
- 欧米では、適切なメンテナンスで住宅価値を維持・向上している
- 「新築が一番」という時代から、中古住宅を自分好みにリノベーションする選択肢が注目を集める
- 中古流通市場が活発になり、不動産は「一生に一度」の買い物という時代から、ライフスタイルの変化に合わせて買い替える時代になりつつある
3. 不動産会社の専門性がまちまち
- 宅地建物取引士の資格があれば開業できるが、実務経験が浅い業者も多い
- その結果、顧客にとって有益なアドバイスができる会社とそうでない会社の差が大きい
- 専門分野に特化している不動産会社が割と少ない
Ⅲ. これからの不動産会社に求められること
これらの課題を解決し、より良い不動産取引を実現するために、私たち「リフォーム不動産深川studio」は、次のことを大切にしています。
✔ 透明性のある取引を提供する
- 物件の良い点・悪い点を正直に公開し、誠実な情報提供を行う
- 物件情報をオープンにし、売主・買主のどちらにとっても最善の選択肢を提案する
- 手数料優先ではなく、長期的に価値がある物件を紹介する
✔ 家の価値を守るアドバイスをする
- 見た目のデザインだけでなく、断熱性や省エネ性も考慮し、住み心地と資産価値を両立させる
- 「安いから買う」「新築だから買う」ではなく、資産価値が維持できる住まいを提案する
- リノベーションを活用し、快適で価値のある住まいをつくる
✔ お客様のライフプランを一緒に考える
- 住まいを「買う」「売る」だけでなく、取引後の暮らしや将来の住み替え・資産形成までサポートする
- 人生の変化に合わせた住まい選びやリフォームを提案し、長期的に安心して暮らせる住環境をサポートする
- 地域の専門家と連携し、暮らしに関するトータルサービスを行う
✔ 得意な分野に特化し、特徴を出す
- リフォームの知識を持ち、「中古マンション✖リノベーション」をワンストップで提案
- 市場のトレンドを把握し、資産価値を重視した提案を得意とする
- 江東区エリアに特化することにより、地域情報や市場の動きをより深く把握できる
Ⅳ. 「正直な不動産屋」が当たり前になる未来へ
アメリカには「Honesty is the best policy.(正直が一番の戦略)」という言葉があります。不動産業界でも、まさにこの考えが必要です。
特に、これから家を探す若い世代には「家は買ったら終わりではなく、将来の資産にもなる」ということを知ってほしい。リフォーム不動産のように、適正なリノベーションと資産価値のバランスを考える会社が増えれば、日本の不動産業界の信頼度も高まっていくはずです。
私たちは、正直な取引が当たり前になる未来を目指しています。これからの不動産市場は、不動産会社のためではなく「住む人・買う人のため」にあるべきです。この価値観が広まれば、より安心して家を選べる社会になるでしょう。
家は、正しく選べば、人生を豊かにする大切なもの。
これからの住まい選びがより良いものになるよう、「正直な不動産屋」が当たり前になることを望みます。そして、ユーザーは、どの会社が信頼できるのかを見極める目を持つことが、より良い住まい選びにつながります。
私たちリフォーム不動産のキャッチフレーズは、“豊かな暮らしをデザインする。「くらしかた創造企業」”です。この思いを大切にしながら、誠実な不動産サービスを提供しています。この価値観に共感してくださるお客様が集まり、安心して住まいを選べる環境をつくることが私たちの願いです。
ぜひ、お気軽にご相談ください。私たちがあなたの住まい探しを全力でサポートします!
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著者:柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio 代表|深川くらし相談所 所長
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士
不動産業界歴35年以上。財閥系ゼネコンから一部上場不動産会社に転職し、役員として売買事業を統括する。
50代で今の会社を立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。自らも新築後20年の自宅マンションをリノベーションした経験を持つ。
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