何かと話題の多い東京2020オリンピック・パラリンピック。
当社が所在する東京都江東区にはオリンピック会場10ヶ所が整備され、オリンピック12競技、パラリンピック8競技が実施される予定です。(2021年6月末現在)
ここ数年は、オリンピック・パラリンピックの開催に向けて街の様子も変わり、江東区ならびに深川エリアの居住環境はさらに充実しているように思います。
この記事では、オリンピックを経て変わりゆく江東区深川をテーマに、江東区と深川の現状と未来についてご紹介していきましょう。
目次
【1】閉幕後の江東区オリンピック会場の利活用
江東区内のオリンピック会場は湾岸エリアに集約されていますが、ここでは有明地区・海の森公園についてご紹介します。
・有明地区
有明地区には、既存の「有明テニスの森」に加えて、有明アリーナ・有明体操競技場・有明BMXコースなどが整備されました。
特に有明アリーナはオリンピック後も恒久施設として、区民・都民が文化イベントやスポーツを親しむ場として利活用される予定です。
有明地区は、オリンピック後を見据えた再開発計画が進行していて、住宅・商業施設・ホテルなどが整備されます。
エリア内には江東区立の児童遊園や保育施設、緑豊かな公園なども整備される予定ですので、江東区内に住む・働く子育て世帯にとっては利便性の向上などのメリットがありそうですね。
・海の森公園
海の森公園は、ごみや建設発生土で埋め立てられた埋立地で、公園自体の一般向け開園はオリンピック・パラリンピック閉幕後を予定しています。
東京都区部で最も広い公園となる予定の海の森公園は、海の森水上競技場としてカヌーやボートの競技会場、海の森クロスカントリーコースは馬術の競技会場として使用されます。
オリンピック後は、都民の憩いの場として、自然観察・キャンプ・スポーツを楽しめる場所として利活用される予定です。
少々アクセスが悪い場所ではありますが、一度訪れて散策などを楽しんでみたいですね!
【2】交通利便性の向上
オリンピックを誘致した当初は、江東区内湾岸エリアと深川・城東エリアの交通回遊性を高めるための南北交通強化が掲げられ、有楽町線(地下鉄8号線)や亀戸-新木場間のLRT構想などが検討されていました。
・有楽町線(地下鉄8号線)の豊洲~住吉間の延伸
有楽町線の延伸については、平成30年に国土交通省によって「事業性が高い」と認定され、整備効果や事業性に関する調査が続いています。
江東区は元々、都営新宿線・半蔵門線・東西線など、都心から江戸川区・千葉方面に伸びた東西の交通網は発達していましたが、南北の移動はバスが中心となっていました。
有楽町線が住吉まで延伸されることで、乗車率の高い東西線の乗客分散による混雑緩和、オフィスビルや商業施設の集積が進む豊洲・臨海副都心エリアへのアクセス向上による経済効果が期待できます。
残念ながらオリンピックの開催には到底間に合いませんでしたが、事業化の現実味は高まりつつあり、江東区の深川・城東エリアの活性化につながる動きは今後も注目されるところです。
※江東区ホームページ:地下鉄8号線(有楽町線)の延伸(豊洲~住吉)
・亀戸-新木場間のLRT(Light Rail Transit)構想
LRT構想も江東区の南北間交通の充実を目的としたもので、平成13〜15年に江東区が調査を行ったものの、現状では長期的構想という位置づけとなっています。
実現すれば、南北間の交流が活性化されることによる経済効果に加えて、明治通りの自動車交通量抑制による渋滞緩和・環境改善なども期待できることから、引き続き調査研究が行われています。
LRT構想は採算性の面で課題が多いため、実現の目途は立っていませんが、深川エリアに比べて城東エリアはさらに南北移動が難しいエリアとなっていますので、利便性の向上に向けて実現を期待したいですね。
【3】オリンピック開催による意識の変化
オリンピックによる変化は、インフラだけでなく、住民の意識にも変化を与えています。
・アートの街としての「江東区深川」
江東区深川の有志が、オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて文化芸術でのレガシーを残すことを目的に「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」が、2020年11月に開催されました。
これは、障がいのあるアーティストのアート作品を江東区の門前仲町、清澄白河などの名所旧跡に展示し、街全体を障がい者アートの美術館とする世界初の試みで、私どもの地元の仲間も運営に携わっています。
街と人の魅力にアートが融合することで、対話機会の増加、さまざまな人が共生する地域の多様性が進んだように思います。
街の活性化、住民間の交流促進、文化・多様性の醸成にもつながる「心のバリアフリー」とも言える取り組みは、オリンピック・パラリンピックのレガシーとしてとても意義深い取り組みだと感じました。
【4】まとめ
ここまで、「オリンピックを経て変わりゆく江東区深川」をテーマに街の現状と未来についてご紹介しました。
オリンピックの各競技会場は、その大会コンセプト「世界一コンパクトな五輪」を実現するために、選手の移動の効率性を確保できる利便性の高い立地という条件をクリアしています。
江東区はオリンピック会場10ヶ所に指定されていますが、これは23区で最も多く、いかに利便性に優れているエリアであるかがお分かりいただけるかと思います。
当社にお問い合わせいただくお客さまは、こういった江東区ならびに深川の都心至近な利便性の高い立地でありながら、人情味あふれる街と人、そして豊かな自然環境が気に入ったという方がほとんどです。
当社では、この街・このエリアでご自身のライフスタイルを実現したいというお客さまに最適な物件(中古マンション)とリノベーションプランをご提案しております。もちろん、この記事では紹介できなかったこの街の魅力についてもご紹介いたします。
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【著者プロフィール】柴田光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産深川studio|深川くらし相談所 代表
宅地建物取引士、2級FP技能士
不動産業界歴35年。大手不動産会社在籍中に執行役員として主に売買事業を統括し不動産流通に関わる。その後複数の会社役員を経て株式会社トラストリーを立ち上げ、地元密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。