物件探しの「常識」が変わった今、気をitつけるべきポイントとは?
かつての物件探しといえば、不動産会社の店頭で図面を眺めたり、勇気を出して店舗に入るものの、強面の営業マンを前に理想の条件をうまく伝えられなかった…という経験を持つ方も多いでしょう。
しかし、今はスマホひとつで複数の不動産ポータルサイトを使い、好きな条件で検索できる便利な時代になりました。掲載物件の数や画像も豊富で、周辺施設まで簡単に調べられます。そのため、多くの人がポータルサイトを活用するのは当然の流れです。
ただし、ポータルサイトだけに頼るのは注意が必要です。特に、初めて中古マンションを購入する方は、安易に問い合わせをする前に押さえておくべき大切なポイントがあります。
物件探しを始める前に、多くの人がやりがちなこと
「家を買おう!」と思い立ったとき、多くの方がまずポータルサイトを開き、こんな行動を取るのではないでしょうか?
- 何となくポータルサイトを開いて、気になる物件を流し見する
- 綺麗な写真にワクワクし、理想の暮らしを妄想する
- 予算は今の家賃を基準に検索してみる
- 築年数が新しめで、好みの間取りの物件をチェックする
- 探しているうちに迷子になり、どの物件が良いのか分からなくなる
ポータルサイトは、視覚的に分かりやすく、楽しく物件探しができるツールです。ただし、いざ本格的に検討しようとすると「どう進めればいいのか分からない」という壁にぶつかることが多くなります。
このまま進めて、気になる物件を見つけたら問い合わせを…と考えがちですが、ここに落とし穴があります。
ポータルサイトだけに頼ることの落とし穴
1. 掲載情報の正確性に限界がある
ポータルサイトの最大の目的は「問い合わせを獲得すること」です。そのため、物件のデメリットや詳細な情報は掲載されていないことが多く、実際に問い合わせをしないと分からないケースがほとんどです。また、問い合わせを誘うためだったり、物件成約のスピードが速いためにメンテナンスが間に合わず、結果的に「おとり広告」となってしまっている場合もあります。
さらに、例えば「駅徒歩10分」と書かれていても、実際には坂道が多く15分以上かかることも。「リノベーション済み」とあっても最低限の修繕しかされておらず、追加費用が必要なケースもあります。ポータルサイトの情報は良い面だけが強調されているため、冷静に見極める力が必要です。
2. 住宅ローンの現実が見えてこない
初めて住宅を購入する人にとって、「自分はいくら借りられるのか?」は大きな不安要素です。ポータルサイトのローンシミュレーションを活用できますが、これはあくまで概算。実際の借入可能額や適正な返済計画を知るには、金融機関の事前審査が必要です。
3. 問い合わせ後の流れが分からない & しつこい営業のリスク
問い合わせをすると、その物件を扱っている不動産会社の担当者から連絡が来ます。しかし、どんな担当者に当たるかは運次第。中にはしつこく営業してくるケースや、物件のメリットばかりを強調して契約を急かす担当者もいます。
さらに、物件ごとに問い合わせをすると複数の不動産会社から連絡が来るため、何社もの営業担当とやりとりしなければならなくなるというデメリットもあります。気軽な気持ちで問い合わせたつもりが、次々に別の物件を紹介され、営業攻勢に巻き込まれてしまうケースも少なくありません。
効果的な中古マンション探しのコツ
そこで、ポータルサイトを活用しながらも、効率的に理想の物件に出会うためのコツをご紹介します。
✔ 信頼できる不動産会社を見つける(「物件の提案力」「デメリットの説明」「アフターフォロー」などをチェック) ✔ 住宅ローンの事前審査を受け、無理のない資金計画を立てる(自己資金・借入可能額・返済計画を把握する)
✔ 希望条件に優先順位をつけ、妥協点を明確にする(「絶対に譲れない条件」と「妥協できる条件」を整理)
✔ 未公開物件や、リノベーション向きの物件情報を入手する(ポータルサイトには出てこない良質な物件を見つける)
✔ Googleマップやストリートビューを活用し、周辺環境をチェックする(実際の雰囲気や治安、騒音などを事前に確認)
✔ マンションの管理状況や修繕履歴を調べる(建物の維持管理の良し悪しは、将来的な資産価値に影響)
✔ 周辺相場を把握し、価格が適正かを見極める(似た条件の物件と比較し、価格が適正かチェック)
これらを意識することで、物件購入の失敗を防ぎ、長く満足できる住まいを手に入れることができます。
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【著者プロフィール】柴田光治
株式会社トラストリー 代表取締役、リフォーム不動産深川studio、深川くらし相談所 代表
宅地建物取引士、2級FP技能士、公認 不動産コンサルティングマスター
不動産業界歴38年超。大手不動産会社の役員として、主に売買事業を統括し不動産流通に関わる。その後数社の会社役員を経て株式会社トラストリーを立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。
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