理想のマンションを見つけた!そんな時の購入にまつわる素朴な疑問にお答えします!不動売買Q&A【売買契約編】

いざ購入!でも契約って何をするの…?

「このお部屋、物件とてもいいな!…でも実際購入するときって何をするの?何を準備したらいいんだろう?」
そんな疑問にお答えいたします!一生の中でもなかなか多くはない不動産のお取引、少しでも不安やお悩みが解消されると嬉しいです。個別のお悩みやご相談ももちろん受付中ですのでお気軽にご相談ください。

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Q.

契約前の重要事項説明とはどういうものですか?

A.

宅建業者(売主、仲介業者)は買主に対し、宅地建物取引業法に基づいて、契約を交わす前に定められた項目について、宅地建物取引士が書面を交付し、口頭で説明しなければなりません。
説明をする内容は以下の通りとなります。

※マンションの場合(公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会 宅建業者売主用書式より抜粋)
◇ 宅建業者と宅地建物取引士の内容
◇ 不動産の表示等
Ⅰ. 対象となる宅地又は建物に直接関係する事項
1. 登記簿に記載された事項
2. 第三者による対象物件の専有に関する事項
3. 都市計画法、建築基準法等の法令に基づく制限の概要
4. 私道の負担に関する事項
5. 当該宅地建物が造成宅地防災区域内か否か
6. 当該建物が土砂災害警戒区域内か否か
7. 当該宅地建物が津波災害警戒区域か否か
8. 住宅性能評価を受けた新築住宅である場合
9. 建物についての石綿使用調査結果の記録に関する事項
10. 建物状況調査の結果の概要
11. 建物の建築及び維持保全の状況に関する書類の保存の状況・建物耐震診断に関する事項
12. 飲用水・ガス・電気の供給施設及び排水施設の整備状況
13. 宅地造成又は建物建築の工事完了時における形状・構造等
14. 一棟の建物又はその敷地に関する権利及びこれらの管理・使用に関する事項
Ⅱ. 取引条件に関する事項
1. 代金・交換砂金及び地代に関する事項
2. 代金・交換砂金以外に授受される金銭の額及び授受の目的
3. 契約の解除に関する事項
4. 損害賠償の予定又は違約金に関する事項
5. 手付金等保全処置の概要
6. 支払金又は預り金の保全処置の概要
7. 金銭の貸借に関する事項
8. 割賦販売の場合
9. 宅地又は建物の瑕疵を担保すべき責任に関する保証保険契約等の処置
Ⅲ. その他の事項

以上が抜粋した項目ですが、宅建業者が調査した内容を書類を提示しながら一つ一つご説明していきます。
重要事項の説明にかかる時間は、およそ1時間前後の内容となります

Q.

契約書とはどういうものですか?

A.

主に物件に関わる詳細を説明する重要事項説明書と違って、契約書は目的物件の特定、売買代金、支払い条件、所有権移転登記申請、引渡等の契約内容について、売買当事者間で合意が成立したことを指す重要な書面です。
契約条項の内容は一般的に以下の通りです。

※区分所有建物売買契約条項(公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会 売主業者用書式より抜粋)
1. 売買の目的物及び売買代金
2. 売買対象面積
3. 手付金
4. 売買代金の支払時期及び方法
5. 所有権移転の時期
6. 引渡し
7. 所有権移転登記の申請
8. 物件状況の告知
9. 付帯設備の引渡し
10. 負担の消除
11. 印紙代の負担
12. 公租・公課の負担
13. 収益の帰属・負担金の分担
14. 手付解除
15. 引渡し前の滅失・毀損
16. 契約違反による解除
17. 反社会勢力の排除
18. 融資利用の場合
19. 瑕疵担保責任
20. 敷地賃貸人の承諾
21. 諸規約の承継
22. 協議事項
23. 訴訟管轄
24. 特約条項

その他にも、売主、買主間で取り決めをする事項があれば、当事者間で話し合って特約を設ける場合があります。

Q.

契約の時に必要なものは何ですか?

A.

契約時には以下のものが必要となります。

1.印鑑(共有名義の場合は各々)
2.本人確認書類(免許証・パスポート等)
3.売買契約書貼付印紙、または印紙代
4.手付金(売買代金の約5~10%)
5.仲介手数料(半金)
※手付金や仲介手数料などの現金は、ATMでは一度に引き出せない場合がありますので注意が必要です。

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【講師プロフィール】柴田 光治

株式会社トラストリー 代表取締役、リフォーム不動産深川studio 代表、深川くらし相談所 所長
宅地建物取引士、2級ファイナンシャルプランニング技能士、公認 不動産コンサルティングマスター
一般社団法人不動産エージェント協会 既存住宅流通活性化副委員長
不動産業界歴35年以上。一部上場不動産会社在籍中に執行役員として売買事業を統括し、主に不動産流通に関わる。
50代で今の会社を立ち上げ、地域密着型の不動産会社としてお客様に寄り添ったわかりやすい提案を身上とする。自らも築20年の自宅マンションをリノベーションした経験を持つ。

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