予算の決め方
物件を探すとき、皆さんは予算をどんなふうに(何を基準に)決めていますか?
一番よく聞くのは、『3,500万円くらい』とか、『4,000万円台』とか。
でも、ほんとに最初って、何を基準にすればいいのかなんて分からなくないですか?
少なくとも私は分かりませんでした。
だってウン千万円なんて単位を言われてもピンと来ないし、実際それってどれくらいなのかがまるで分からないからです。
『予算はどのくらいでお考えですか?』と聞いた後、私はたいてい『どうしてその予算なんですか?』とお客様に質問します。
そして改めて一緒に予算を定めてくと言う作業をいつもするので、今日はそのお話を。
正しい予算の決め方をご紹介します。
①まずは毎月のお支払いの上限を決めてください。
賃貸物件は家賃があるので毎月のお支払いが分かりやすいですが、売買物件の場合はそうはいきません。なので、賃貸のような見方をできるように、最初に毎月のお支払い金額の上限を決めてしまいましょう。
この時のポイントは、無理しすぎない事。
もちろん価格が高い物件の方がいわゆる『いい物件』かもしれませんが、いくらい物件に住んだとしても、ローンを借りれなければ元も子もありませんし、借りられたとしても返済が大変だと心にゆとりが無くなってきてしまいます
希望のライフスタイルにもよりますが、この上限はある程度固く見ておくことをおすすめします。
② ①で決めた金額から3万円引く。
この3万円は、住宅を購入したら必ず支払うことになるお金(ランニングコスト)を表しています。
それは管理費と修繕積立金で、マンションの管理組合(管理会社)に毎月支払います。
3万円というのはだいたいの目安です。購入するお部屋の大きさや築年数、管理体制にもよりますが、大体2万円から3.5万円ほどのマンションが多い印象があります。
②で出てきた金額が、毎月ローンの返済に充てるお金を表しています。ここまで来れば、大体の予算が見えてきます。
③ ②の金額から、融資金額を逆算する。
逆算と言っても、何か計算式があるわけではありません。不動産屋の担当者に聞いてみてください。
なお、ここで新たに出てくるワードは『変動金利』と『固定金利』。詳しくはまたご説明しますが、融資を受けるときの金利の種類で、変動金利が固定金利よりも低いです。
後ほど、大まかな例を出してみますね。
④ 自己資金の有無。
最後は自己資金を購入資金に含めるかどうか。含めるとするならばどのくらい含めるのか。というお話。
以前もこのコラム内でご紹介した通り、物件の購入には物件価格以外にも諸費用が掛かります。
もしも『諸費用は自己資金で』というお考えならば③で出た金額=大体の物件価格予算になります。
しかし、自己資金は入れずに購入をしたいという場合は…
もちろんOK。諸費用分も合わせて融資を受けること自体は可能です。
ただ、物件価格の予算としては③から諸費用を引いた額になります。
いかがでしょうか?
これで出た予算は固めの予算かと思います。
少なくとも根拠もなく金額を言っていたころの予算よりは精度が高いのではないでしょうか?
では最後に、とは言えあまり実感が沸いていないであろう皆様に(失礼)、大まかな金額をお伝えいたします。
■毎月の支払いは15万円が希望(諸費用分は自己資金)
→ローンの返済は12万円
→逆算すると、約4,525万円
※もし諸費用も融資を受けるなら、約4,175万円が予算
■毎月の支払いは13万円が希望(諸費用は自己資金)
→ローンの返済は10万円
→逆算すると3,770万円
※もし諸費用も融資を受けるなら、約3,500万円が予算
(この例は、35年返済|金利は変動金利0.625%で計算しています)。
何となくイメージつきました?
一番大事なのは①の部分。まずはここをはっきりさないと予算の組み立て用上がりません。
直近で購入の予定が無い人でも、一度考えてみてください!
ちなみに、融資額が100万円アップすると、毎月のお支払いは、およそ2,500円~3,000円位アップします(35年返済の場合)。
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