2026年、私たち株式会社トラストリー、そしてリフォーム不動産深川studioは、創業10周年を迎えます。
ふと立ち止まって振り返れば、すべての始まりは2015年9月末のあの日でした。
私は清澄白河の駅を降り立ち、地図も持たず、門前仲町の方へ向かって歩いていました。知り合いがいたわけでも、確約があったわけでもありません。ただ、直感的に「この街だ」と感じ、飛び込みでテナントを探していたのです。
あれから10年。長いようで瞬きするほど短かったこの歳月。振り返ると浮かんでくるのは、数字や実績ではなく、たくさんの「顔」です。
文:柴田 光治(株式会社トラストリー 代表取締役 / リフォーム不動産深川studio代表)
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なぜ、深川だったのか
会社を作ると決めた時、最初から場所を決めていたわけではありません。
きっかけは、かつて大手不動産会社の役員時代、門前仲町に単身赴任していた1年間でした。肌で感じたお祭りの熱気、下町の雰囲気、そして街の活気。
「不動産やリノベ市場として城東エリアが伸びる」というプロとしての予測もありましたが、それ以上に、「私はこの街が好きなのだ」という理屈抜きの感情が勝りました。
この街でなら、お客様一人ひとりの人生に寄り添う不動産会社が作れる。そう確信したのです。
「売らない不動産屋」を目指して
大手時代は、組織論やマネジメント、事業の作り方を徹底的に学びました。しかし、だからこそ強く感じていた渇望がありました。
「もっと、一人ひとりの『暮らし』に向き合いたい」
売上目標のために急かすのではなく、お客様が心から納得できるまで待つ。中古マンション購入やリノベーションを、単なる取引ではなく「その人らしい人生の編集作業」として共に楽しむ。
焦らせない。売り込まない。
2016年の開業時、小さな事務所で誓ったその想いは、今も私たちの真ん中にあります。
メディア「深川くらし」が生まれた必然
開業から3年後の2019年、地域メディア「深川くらし」を立ち上げました。
不動産屋がなぜメディアを?と不思議がられることもありましたが、私にとっては必然でした。
どんなに素敵な物件も、街との相性が悪ければ、豊かな暮らしは育ちません。逆に、街の空気を愛せれば、多少の不便すら愛おしくなる。
だからこそ、物件スペックの前に「街の気配」を伝えたかった。
暮らす人の温度、街の風景、公園や水辺。この街の日常こそが、最大の価値だと思ったのです。

変わる街、変わらない私たち
この10年で、深川の景色は一変しました。
おしゃれなカフェが増え、新しいマンションが立ち並び、地価も上がりました。門前仲町や越中島では大規模な開発も進んでいます。
私たちも変化しました。頼もしい若いスタッフが増え、YouTubeでの発信や「BAR深川くらし」というリアルな場づくり、北海道・深川市との自治体連携など、挑戦の幅は広がりました。
けれど、絶対に変わらないものがあります。
それは「お客様のペースを尊重する」という姿勢。そして「この街を愛する」という気持ちです。
10周年、派手なイベントよりも大切にしたいこと
10周年の節目に、派手な記念セールをするつもりはありません。
私たちがしたいのは、これまで積み重ねてきた「信頼」の答え合わせです。
これまで出会ったすべてのお客様、地域の皆様との関係を、もっと深く、もっと濃くしていくこと。
「契約が終わってからが、本当のお付き合い」
この言葉を、2026年はさらに深く実践していきます。

2026年、さらに深川の奥へ
2025年の挑戦を土台に、2026年はさらに一歩踏み込みます。
動画コンテンツのさらなる充実
YouTubeでは、街の人の息づかいやリノベーションの過程をより鮮明に伝えていきます。
この街で暮らす人、働く人へのインタビュー。中古マンションの魅力を映像で伝える物件紹介。リノベーション工事の過程の記録。深川エリアの日常を切り取る街歩き動画。
BAR深川くらしの進化
「BAR深川くらし」は、ただ飲むだけでなく「学びと交流」のある場へと進化させていきます。
「リノベーション相談会」「資金計画勉強会」など、ゲストを招いたトークイベントも企画していきます。「気軽に立ち寄れる場所」でありながら、「学びのある場所」に。
地元との交流をもっと深く
そして原点回帰として、この深川という地元との交流を、もっと泥臭く、もっと深く。
2025年に始まった北海道・深川市との交流も継続しながら、創業当初の原点に立ち返り、地元の皆様との繋がりを何よりも大切にしていきます。
10周年記念企画
具体的な内容はまだ検討中ですが、10年間支えてくださったお客様、地域の方々への感謝を形にしたいと思っています。
派手なことではなく、私たちらしい、温かみのある企画を考えています。
変化する街で、変わらない価値を
2026年、深川はさらに大きく変化していくでしょう。
門前仲町・越中島エリアの大規模開発は進み、街の景色は徐々に変わっていきます。地価も、中古マンション価格も、おそらくもう少し上昇を続けるでしょう。金利のある世界への移行も、さらに進むかもしれません。
変化の激しい時代だからこそ、私たちは「変わらない価値」を守り続けます。
人と人との繋がり。顔の見える安心感。この街を愛する気持ち。
それが、私たちリフォーム不動産深川studioが10年間大切にしてきたものです。そしてこれからも、大切にしていくものです。

リフォーム不動産の店内
最後に、10年間ありがとうございました
この10年間、本当にたくさんの方々に支えられてきました。
中古マンションを購入してくださったお客様。リノベーションを一緒に進めたご家族。「深川くらし」を読んでくださる方々。BAR深川くらしに足を運んでくださる方々。地域の商店の方々。深川八幡祭りで一緒に神輿を担いだ方々。
そして、2015年9月のあの日、飛び込みで訪ねた私を快く受け入れてくださった大家さん。この場所を貸してくださったからこそ、今があります。
すべての出会いに、心から感謝しています。
そして、これからも。
2026年、そしてその先も、私たちは深川と共に歩んでいきます。
まだお会いしていないあなたも、いつか街角ですれ違うあなたも。いつでも気軽に、深川の友人として声をかけてください。
10周年という節目の年を、皆さんと一緒に迎えられることを、楽しみにしています。
2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。
柴田 光治
株式会社トラストリー 代表取締役
リフォーム不動産 深川studio / 深川くらし
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この記事は、株式会社トラストリー・リフォーム不動産深川studio創業10周年を迎えるにあたり、代表としての想いを綴ったものです。



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